小節線に対するヘアピンの一般的な配置規則

Dorico Pro では、ヘアピンの終端はその右にある音符の左端に揃えられます。このためヘアピンが小節線をまたいで伸びる場合もあります。

小節の最初の音符で終了するヘアピンは、以下の条件では直前の小節線をまたいで延長されます。

  • 次の小節の最初の音に局部的強弱記号が付かない場合。

  • 小節線に拍子や調号の変化記号が付くことで、現在の小節の終わりと次の小節の最初の音符との間隔が広がっている場合。

Dorico Pro は、ヘアピンが少しだけ小節線に重なるのは視覚的に明瞭さを欠くことから、これを避けようとします。しかしこれは、異なる譜表の一方が下の譜表と結合する小節線を延ばしていない場合、同じ強弱記号でも両者で表示が異なる場合があることを意味します。

1. 下の譜表から下に小節線が延びていないため、ヘアピンの終端が揃っていない

ヘアピンが次の小節の最初の音符で終了する場合、ヘアピンが小節線をまたぐことの許可と禁止を切り替えられます。小節線をまたぐヘアピンを禁止すると、すべての譜表でヘアピンが同じ長さで表示されるようになります。また、ヘアピンが小節線をまたぐことが許可される最小距離の変更も行なえます。