ヘアピンの角度の変更
初期設定では、ヘアピンは水平に伸ばされ、符頭やスラーといった他のオブジェクトとの衝突を回避するために自動調整されます。個々のヘアピンは、必要に応じてその角度を変更できます。この操作は現在のレイアウトとフレームチェーンのみに対して、もしくはすべてのレイアウトとフレームチェーンに対して行なえます。
キーボードを使用するか、「開始オフセット (Start offset)」をオンにするかして、ヘアピンの開始位置のオフセットのみを変更しても、ヘアピン全体の垂直位置が変化するだけで、角度は変わりません。ヘアピンの角度を変更するには、終了オフセット位置を変更するか、「終了オフセット (End offset)」をオンにすることも必要となります。
ハンドルをマウスでドラッグすると、常に角度が変化します。
前提
-
浄書ツールボックスで「グラフィックの編集 (Graphic Editing)」を選択しておきます。
-
ローカルのプロパティ変更に関して、適切なプロパティ範囲を選択しておきます。
手順
-
浄書モードで、角度を変更するヘアピンの中央のハンドルを選択します。
ヒント
-
複数のヘアピンを選択する場合、それらは同じ方向である必要も、同じ譜表上にある必要もありません。
-
選択したアイテムだけではなく、すべてのアイテムにハンドルを表示するには、
を選択します。これにより、複数のアイテムの個々のハンドルを選択するのがより簡単になります。
-
-
以下のいずれかの操作を行なって、ハンドルを移動します。
-
[Alt/Opt]+[↑] を押して上へ移動します。
-
[Alt/Opt]+[↓] を押して下へ移動します。
ヒントハンドルの移動幅を大きくしたい場合は、[Ctrl]/[command] を押しながらキーボードショートカットを押します (例: [Ctrl]/[command]+[Alt/Opt]+[↑])。
-
選択対象をクリックして上下にドラッグします。
-
結果
選択したヘアピンの角度が変更されます。終端はそれぞれ個別に移動できます。これは、選択したヘアピンにリンクされている、現在のレイアウト内のすべてのヘアピンにも影響します。プロパティ範囲を「ローカル (Locally)」に設定している場合、この変更は現在のレイアウトおよびフレームチェーンのみに影響します。
ヘアピンの対応するハンドルを垂直に移動すると、プロパティパネルの「強弱記号 (Dynamics)」のグループにある以下のプロパティが自動的にオンになります。
-
「開始オフセット Y (Start offset Y)」: ヘアピンの開始ハンドルを垂直に移動します。
-
「終了オフセット Y (End offset Y)」: ヘアピンの終了ハンドルを垂直に移動します。
たとえば、ヘアピン全体を上に移動させた場合は、両方のハンドルが移動されることにより、両方のプロパティがオンになります。これらのプロパティを使用しても、数値フィールドの数値を変更することによりヘアピンの角度を変更できます。
プロパティをオフにすると、選択したヘアピンが初期設定の位置にリセットされます。