スラーの形状の変更

スラーの形状は個別に変更でき、ハンドルを動かして表示を変化させられます。これによりたとえば、個々の符頭に対し終端を調整できます。この操作は現在のレイアウトとフレームチェーンのみに対して、もしくはすべてのレイアウトとフレームチェーンに対して行なえます。

これはスラーの外観のみ変化させ、適用されるリズム上の位置は変化しません。

前提

  • 浄書ツールボックスで「グラフィックの編集 (Graphic Editing)」を選択しておきます。

  • ローカルのプロパティ変更に関して、適切なプロパティ範囲を選択しておきます。

手順

  1. 浄書モードで以下のいずれかの操作を行なって、移動するスラー全体またはスラーの個々のハンドルを選択します。
    • [Ctrl]/[command] を押しながら複数のスラーをクリックします。

    • スラー全体を選択した状態で [Tab] を押すと、最初のハンドルから次のハンドルへと選択が切り替わるので、移動させるハンドルが選択されるまで押し続けます。

    • 移動させるハンドルをクリックします。

    • 複数のスラーの個々のハンドルを、[Ctrl]/[command] を押しながらクリックします。

    ヒント

    選択したアイテムだけではなく、すべてのアイテムにハンドルを表示するには、「浄書 (Engrave)」 > 「ハンドルを表示 (Show Handles)」 > 「常時 (Always)」を選択します。これにより、複数のアイテムの個々のハンドルを選択するのがより簡単になります。

  2. 以下のいずれかの操作を行なって、スラーまたはハンドルを移動します。
    • [Alt/Opt]+[→] を押してハンドルを右へ移動します。

    • [Alt/Opt]+[←] を押してハンドルを左へ移動します。

    • [Alt/Opt]+[↑] を押してスラーまたはハンドルを上へ移動します。

    • [Alt/Opt]+[↓] を押してスラーまたはハンドルを下へ移動します。

      ヒント

      アイテムの移動幅を大きくしたい場合は、[Ctrl]/[command] を押しながらキーボードショートカットを押します (例: [Ctrl]/[command]+[Alt/Opt]+[←])。

    • スラーをクリックして上または下にドラッグします。

    • ハンドルをクリックして任意の方向にドラッグします。

    補足

    スラー全体は左右には動かせず、移動できるのは上下のみです。

  3. 必要に応じて手順 1 と 2 を繰り返し、他のスラーやスラーのハンドルを移動します。

結果

選択したスラーまたはスラーのハンドルが移動します。選択したハンドルに応じて、対応するスラーの形状が変化する場合があります。プロパティ範囲を「ローカル (Locally)」に設定している場合、この変更は現在のレイアウトおよびフレームチェーンのみに影響します。

ヒント

スラーのハンドルを移動すると、移動した部位に応じて、プロパティパネルの「スラー (Slurs)」のグループにある以下のプロパティが自動的にオンになります。

  • 「開始オフセット (Start offset)」は、スラーの左側の終端を移動させます。「X」は水平位置を移動させ、「Y」は垂直位置を移動させます。

  • 「終了オフセット (End offset)」は、スラーの右側の終端を移動させます。「X」は水平位置を移動させ、「Y」は垂直位置を移動させます。

  • 「開始ハンドルオフセット (Start handle offset)」は、スラーの左制御ポイントを移動させます。「X」は水平位置を移動させ、「Y」は垂直位置を移動させます。

  • 「終了オフセット (End handle offset)」は、スラーの右制御ポイントを移動させます。「X」は水平位置を移動させ、「Y」は垂直位置を移動させます。

たとえば、スラー全体を右上に移動させた場合は、すべてのハンドルが移動されることにより、すべてのプロパティがオンになります。これらのプロパティを使用して、数値フィールドの数値を変更することによっても、個々のスラーの形状を変更できます。

プロパティをオフにすると、選択したスラーの対応するハンドルがデフォルト位置にリセットされます。

手順終了後の項目

スラー全体の形状には影響を与えずに、角度のみ変更することもできます。