打楽器キットの音符の入力中のデフォルトの音符選択

打楽器キットの音符の入力中は、5 線譜の表示タイプを使用するキットの譜表上の位置に対応するコンピューターキーボードの文字を押すことができます。たとえば、[F] を押して F の間または線に音符を入力できます。

「環境設定 (Preferences)」「音符の入力と編集 (Note Input and Editing)」ページの「音符の入力 (Note Input)」セクションで、打楽器キットへの音符の入力に関するオプションを設定できます。たとえば、譜表上の位置を使用して音符を決定したい場合は、「キットまたはグリッドへの入力 (Input onto kit or grid)」「譜表上の位置を使用 (Use staff position)」を選択します。

譜表上の位置を「ト音記号 (Treble G clef)」に関連付けるように設定した場合、F は譜表の第 1 間または第 5 線を表わします。つまり、標準のドラムセットの場合は、キックドラムが第 1 間に、ライドシンバルが第 5 線になります。

有音程楽器で音符を入力すると、Dorico Pro はキャレットの現在の位置にどちらが近いかに基づいて、上または下の譜表上の位置を選択します。

ただし、打楽器キットで音符を入力すると、Dorico Pro はキャレットの現在の位置に最も近い譜表上の位置ではなく、最後に入力した音符と符尾の方向が同じ音符の譜表上の位置を選択します。これにより、打楽器キットで使用される一般的な音符のパターンを簡単に入力できます。

たとえば、標準のドラムセットでキックドラムとスネアドラムの音符を入力するのは一般的なパターンです。キックドラムは第 1 間に、スネアドラムは第 3 間に入力されます。第 3 間は、第 1 間から 5 つめ、第 5 線から 4 つめの譜表上の位置です。

キックドラムは [F] を、スネアドラムは [C] を押して入力できます。

Dorico Pro でキットの音符を入力する際の符尾の方向のデフォルト設定は、[F][C] 交互に押すと、スネアドラムの入力後に第 5 線の方が近くても、キックドラムとスネアドラムの位置に音符が入力されるようになっています。

これは、キックドラムがスネアドラムと同じ符尾の向きと声部を使用するためです。

補足

Dorico Pro では、譜表上の 1 つの声部にのみ音符が含まれている場合、声部に関係なく、譜表上の音符の位置に応じて符尾の方向が自動的に変更されます。