密集和音における臨時記号のスタックのルール

Dorico Pro は、多数の臨時記号を伴う密集和音においては、可読性を確保するために、スタックに特別な計算を使用します。密集和音とみなされるのは、オクターブの範囲に 6 つ以上の臨時記号が存在する和音です。

密集和音においては、臨時記号は以下のようにスタックされます。

  1. 一番上にある臨時記号が音符左の最初の列に配置されます。

  2. 次に、一番上の音符より 7 度以上低い位置の音符の臨時記号が同じ列にスタックされます。残りの音符に対しても、1 列目に入る臨時記号がなくなるまでこれを繰り返します。

  3. 以降の列についても、すべての臨時記号がスタックされるまで手順 1 と 2 を繰り返します。

  4. 列がグループ化され、散りばめられ、再度スタックされます。これにより、調号で臨時記号を配置するときと同様の、臨時記号が交互に配置されたスタックが作成されます。

補足

Dorico Pro の初期設定では、密集和音の臨時記号に使用されるのは格子状配列で、標準のジグザグ配列ではありません。非常に密集度の高い和音では、格子状配列の方が幅が広くなり、列を多く必要とする場合があります。すべての密集和音のデフォルトの配列をプロジェクト全体で変更するには、「浄書 (Engrave)」 > 「浄書オプション (Engraving Options)」「臨時記号 (Accidentals)」ページにある「スタック (Stacking)」セクションで設定を行ないます。