スラーの終端の位置

衝突を回避するために、スラーの終端のデフォルト位置は、スラーが音符の符頭側と符尾側どちらに位置するか、譜表線に対する位置、そしてアーティキュレーション、タイ、他のスラーが同じ位置にあるかどうかによって変化します。

符頭および符尾に対するスラーの終端の位置

符頭に対するスラーの終端のデフォルト位置は、譜表の間上にある符頭の 1/2 スペース上、および譜表の線上にある符頭の 1/4 スペース上になります。

連桁のない音符の符尾側にある場合、スラーは符尾の間に表示され、デフォルトの設定では、スラーの終端は符尾の端から少し距離を取って接続されます。

1. 連桁のない音符の符尾の間のスラー

符尾の向きが異なる音符に対するスラーの終端

Dorico SE の初期設定では、複数の譜表にまたがる場合も含め、スラーの形状とカーブ方向に上昇または下降するフレーズのピッチの起伏が反映されるように、符尾の向きが異なる音符間のスラーの終端は符頭の近くに配置されます。

2. スラーの終端が符頭の近くに配置された状態
3. スラーの終端が符尾の先端近くに配置された状態

アーティキュレーションに対する終端の位置

初期設定では、強弱および強調のアーティキュレーションはスラーの終端より外側に配置されますが、デュレーションのアーティキュレーションは内側に配置され、終端を押し出します。たとえば、アクセント記号や強調記号はスラー両端より外側に配置されますが、スタッカート記号やテヌート記号はスラー両端より内側に表示されます。

スラーは、スラーの途中にある音符のアーティキュレーションより外側に配置されます。

タイおよび他のスラーに対するスラーの終端の位置

スラーの終端の、同じ音符で開始するまたは終了するスラーに対するデフォルト位置は、1/4 スペース上になります。