タッピング

タッピングとは、フレット楽器の弦を十分な強さで押すことで、新たに弦を弾かなくても対応するピッチのサウンドを鳴らす奏法です。タッピングの指示記号は、音符ごとに右手と左手のどちらを使用するか指定できます。通常は「T」の文字、「+」記号、またはドットで表示されます。

表記規則によれば、同じ手によるタッピングまたは同じ弦上で異なるピッチの連続した音符に対するタッピングの指示記号は、タッピングフレーズ全体をつなぐスラーとともに記譜されます。これはハンマーオンとプルオフの場合とよく似ていますが、タッピングの指示記号が各音符に表示されるのに対し、ハンマーオンとプルオフの指示記号は通常スラーに中央揃えで表示されます。

1. 右手のタッピングと左手のタッピングを使用するフレーズ

初期設定では、タッピングの指示記号は音符の譜表のみに表示され、表示位置は譜表の上です。タッピングの指示記号の譜表に対する位置は個別に変更できます。

Dorico SE では、タッピングの指示記号は音符のプロパティと見なされます。タッピングの指示記号には以下の種類があります。

右手のタッピング

右手のタッピングの指示記号は、指定されたピッチで弦を右手でタッピングすることを指示します。Dorico SE では、右手のタッピングの指示記号は「T」の文字で表示されます。

2. 音符の譜表の右手のタッピング
左手のタッピング

左手のタッピングの指示記号は、指定されたピッチで弦を左手でタッピングすることを指示します。Dorico SE では、左手のタッピングの指示記号はドットで表示されます。

3. 音符の譜表の左手のタッピング