スラッシュ領域

スラッシュ領域は、拍子に適切なスラッシュ符頭を自動的にデュレーション全体に表示します。たとえば、4/4 の小節にはスラッシュが 4 つ、6/8 の小節にはスラッシュが 2 つ表示されます。1 つのスラッシュ領域は異なる拍子にわたって延ばすこともできます。

1. 異なる拍子にわたって表示される 1 つのスラッシュ領域

スラッシュ領域は、リズム上の同じ位置に複数同時に存在できます。スラッシュ領域が重なり合うと、Dorico Pro はこれを複声部の状況として扱い、それぞれのスラッシュの譜表上の位置を自動的に変更します。

初期設定では、スラッシュ領域は色付きの背景で強調表示されています。ズームアウトすると、強調表示の不透明度が上がります。これはフルスコアレイアウトをギャレービューで見るとき特に便利です。このような強調表示は注釈と見なされ、初期設定では印刷されません。また画面上の表示/非表示も切り替えられます。

記譜モードでは、それぞれの領域の開始位置と終了位置にハンドルがあり、これを使用して領域の移動や長さの変更が行なえます。

2 つのスラッシュ領域が隣り合う場合、個々の領域を識別できるように、それぞれ異なる強調色で表示されます。

2. 異なる強調色で表示される 2 つの隣接するスラッシュ領域

スラッシュ領域およびスラッシュ付き声部は、同じプロジェクトの同じ位置に使用できます。たとえば、リズムを特定したくない場所にスラッシュ領域を入力し、そのあとに正確なリズムを指定したい 1 小節のスラッシュ付き声部に音符を入力できます。

ヒント

スラッシュ符頭は、演奏者が使用する音符の組み合わせを示すためにコード記号を伴って記譜されることも多いため、コード記号が非表示になっているインストゥルメントの譜表では、スラッシュ領域またはコード記号領域のコード記号の表示/非表示を切り替えられます。