新機能

Cubase の最も重要な改良についての情報と、それに対応する説明へのリンクを以下に記載します。

追加された新機能: バージョン 12

ハイライト

Raiser プラグイン
  • Raiser は、オーディオ素材のラウドネスを大幅に上げられる多機能なリミッタープラグインです。ソロトラックやフルミックスのなめらかなリミッティングから、パーカッシブな音の多い素材に最適なややアグレッシブなリミッティングまで、幅広く使用できます。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』Raiserを参照してください。

FX Modulator プラグイン
  • この新しいマルチエフェクトモジュレーションプラグインは複数のモジュレーションエフェクトを組み合わせたもので、クラシックなダッキングエフェクトから刺激的なリズムパターンまで、幅広いサウンドシェーピングを実現します。カスタムシェイプの LFO を作成できるほか、最大 6 つの統合エフェクトモジュールを同時に変調できます。LFO は MIDI または個々のサイドチェーン入力でトリガーでき、そこでサイドチェーン信号のエンベロープが LFO に追加されます。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』FX Modulatorを参照してください。

Verve
  • Verve は、鍵盤を弾くたびに新しい物語が生まれる、美しく温かみのあるサウンドを持つフェルトピアノです。この VST インストゥルメントの詳細については、マニュアル『Verve』Verveを参照してください。

サンプル精度の高いボリュームオートメーション
  • 新しい「ボリュームオートメーションの精度 (Volume Automation Precision)」機能を使用すると、バッファーサイズに関係なく、サンプル精度 100% のボリュームオートメーションを実行できます。新しいボリュームオートメーションイベントを処理するまでのサンプル数を設定でき、処理されたイベント間のオートメーションカーブは補完されます。これにより、オートメーションイベント間の移行がなめらかになり、ノイズの原因となる急激なジャンプが生じるのを防ぎます。 を参照してください 「オーディオシステム (Audio System)」ページ.

編集ワークフローの改善
  • 新しい微調整グリッドオプションにより、プロジェクトグリッドから独立して編集できるようになりました。これにより、すべてのマウス操作を「小節/拍 (Bars+Beats)」に設定されたミュージカルグリッドで行ないながら、イベントとパートの位置および長さの微調整は「微調整 (Nudge)」キーボードショートカットを使用して実行できます。 を参照してください 微調整操作のためのスナップグリッドの設定.

  • イベントの内容をずらす操作にキーボードショートカットを割り当てられるようになりました。 を参照してください イベントの内容を移動する.

  • キーボードショートカットによる選択範囲の作成および調整の操作が拡張されました。また、縦方向に拡大/縮小して複数のトラックにまたがる範囲を選択できるようになりました。これにより、キーボードショートカットのみを使用して、選択範囲を四方のどの方向にも移動したり調整したりできます。 を参照してください 選択範囲のサイズを調整する.

  • フェード関連のすべてのコマンドは「Audio」メニュー内の「フェード (Fades)」サブメニューに集約され、「範囲の開始位置までフェードイン (Fade In to Range Start)」「範囲の終了位置からフェードアウト (Fade Out from Range End)」のコマンドが追加されました。 を参照してください 範囲選択ツールでフェードを作成/編集する.

AudioWarp の改良
  • フォルダートラック内のすべてのトラックのパートとイベントについて、位相を同期させて AudioWarp を実行できるようになりました。 を参照してください グループ編集モード.

  • タイムワープツールの新しい「フリーワープ (Free Warp)」モードを使用すると、プロジェクトウィンドウのイベント上でワープタブを作成したり編集したりすることでワープ操作をすばやく実行できます。 を参照してください タイムワープ.

VariAudio のスケールアシスタント
  • メロディーをクリエイティブに仕上げたいときも、録音のピッチを修正したいときも、VariAudio のスケールアシスタントなら 2 つの強力なツールを組み合わせてピッチを簡単に編集できます。スケールを設定してコードトラックに従うか、録音したノートに基づいてスケールアシスタントにスケールを提案させます。そのあと、録音のピッチを即座にクオンタイズしたり、VariAudio のピッチ編集をスケールにスナップさせたりできます。VariAudio セグメントのスケールを選択するを参照してください。

エクステンションを永続的に適用
サンプラートラックの改良
  • スライス再生に「AudioWarp」設定と「Quality」設定を使用できるようになりました。 を参照してください 再生セクション.

Dolby Atmos 用オーサリング
  • 追加のソフトウェアやハードウェアを使用することなく、Dolby Atmos® 用にオブジェクトベースのオーディオコンテンツを使用した完全なミックスを作成できるようになりました。 を参照してください Cubase におけるオブジェクトオーディオ.

  • 「Dolby Atmos 用設定アシスタント (Setup Assistant for Dolby Atmos)」ダイアログでは、Dolby Atmos® の仕様に完全に準拠したプロジェクトを設定できます。このアシスタントを使用すると、7.1.4 までの 3D チャンネル構成のメインミックスチャンネルを追加したり、モニタリング用の Renderer for Dolby Atmos プラグインを挿入したり、プロジェクトの既存のトラックをベッドグループチャンネルに自動的にルーティングしたりできます。この機能は、CubaseDolby Atmos® ミックスを新規に作成する場合にうってつけです。 を参照してください Dolby Atmos 用設定アシスタント (Setup Assistant for Dolby Atmos).

  • ヘッドフォンで Dolby Atmos ミックスをモニタリングするためのバイノーラルダウンミックスが Renderer for Dolby Atmos に新たに搭載され、レンダラーの出力信号のラウドネスを測定できるようになりました。 を参照してください Renderer for Dolby Atmos プラグインパネル.

  • Cubase では、独自の Dolby Atmos® ミックスを完全に準拠した BWF (Broadcast Wave Format) 形式の ADM (Audio Definition Model) ファイルとして書き出すことができます。 を参照してください ADM ファイル.

MIDI Remote の統合
  • Cubase では、音楽制作に不可欠な MIDI コントローラーを新たなレベルで統合できます。MIDI Remote スクリプトの新たな概念に基づいて構築された Cubase は、デバイスを自動的に検出してコントロールをマッピングします。お使いのデバイスのスクリプトがない場合は、MIDI コントロールサーフェスのエディターを使用して独自のスクリプトを簡単に作成できます。そのあと、マッピングアシスタントを使用して、コントロールやパラメーターを簡単に接続できます。 を参照してください MIDI Remote.

ロジカル編集の改良
  • トラックのインプットトランスフォーマーのユーザーインターフェースとレイアウトがアプリケーション全体のルックアンドフィールに合わせて近代化され、プリセットブラウザーも刷新されました。 を参照してください トラックのインプットトランスフォーマー.

  • プロジェクトのインプットトランスフォーマーのユーザーインターフェースとレイアウトがアプリケーション全体のルックアンドフィールに合わせて近代化され、プリセットブラウザーも刷新されました。 を参照してください プロジェクトのインプットトランスフォーマー.

  • ロジカルエディターのユーザーインターフェースとレイアウトがアプリケーション全体のルックアンドフィールに合わせて近代化され、プリセットブラウザーも刷新されました。 を参照してください ロジカルエディター.

  • プロジェクトのロジカルエディターのユーザーインターフェースとレイアウトがアプリケーション全体のルックアンドフィールに合わせて近代化され、プリセットブラウザーも刷新されました。 を参照してください プロジェクトのロジカルエディター.

オーディオイベントからコードイベントを作成する
  • 録音したオーディオをコードトラックにドロップして、コード進行を自動的に作成できるようになりました。検出されたコードがスケールと一致しない場合は、Chord Assistant が後続のコードに基づいて最も近い別のコードを提案してくれます。 を参照してください オーディオイベントからコードイベントを作成する.

プロジェクトのロジカルエディターのプリコマンドとポストコマンド
新しいパフォーマンスメーター

その他の新機能

Lin One Dither プラグイン
  • Lin One Dither は、高度なアルゴリズムを使用し、低レベルのオーディオ信号のスペクトラムを変更することで見かけ上の S/N 比を上げる追加のノイズシェーピングを提供するディザリングプラグインです。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』Lin One Ditherを参照してください。

SuperVision プラグイン
  • 自由自在にカスタマイズできるマルチメーターオーディオアナライザーに、クラシックな VU メーター、Spectrum KeyboardBalanceLevel HistogramLoudness Histogramという新しいモジュールが追加されました。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』SuperVisionを参照してください。

新しいランダム化パラメーターが追加された StepFilter プラグイン
  • StepFilter では、パターンの新しいサイクルごとに、ベースカットオフおよびベースレゾナンスパラメーターの一定のずれを適用できるようになりました。このプラグインの詳細については、『プラグインリファレンス』StepFilterを参照してください。

2 つめのビデオトラックのサポート
  • Cubase プロジェクトでビデオトラックを 2 つまで使用できるようになりました。これにより、既存の Nuendo プロジェクトからすべてのビデオトラックを読み込むこともできます。 を参照してください ビデオトラック.

テンポトラックと拍子トラックの読み込み
選択したイベントの書き出し
  • Cubase では、選択または範囲選択したオーディオイベントや MIDI パートのレンダリングを行ない、レンダリング後のオーディオを .wav ファイルとして書き出しできるようになりました。 を参照してください 選択したイベントの書き出し.

クロスフェードエディターの強化
  • 高度なクロスフェードエディターにはコントロール、新しい操作、高度な編集機能が追加され、最適なブレンドを作成できるようになりました。 を参照してください クロスフェードエディター.

マーカー
  • 新しい「マーカー (Markers)」ウィンドウでは、プロジェクトで使用しているマーカーを把握しやすくなり、編集が容易になりました。 を参照してください 「マーカー (Markers)」ウィンドウ.

4 番めの MixConsole ウィンドウ
  • CubaseMixConsole ウィンドウを 4 つまで開けるようになりました。 を参照してください MixConsole.

VCA フェーダーの増加
サンプルエディターの編集の改良
  • サンプルエディターのツールバーで行なう、クリップとイベントの表示、ズーム、編集機能にいくつかの改良が加えられました。 を参照してください サンプルエディターツールバー.

オーディオトラックレベルのエクステンション
MixConvert V6 が Lt/Rt マトリクスエンコーディングに対応
  • Lt/Rt マトリクスエンコーディングにより、サラウンドチャンネルの 90° 位相シフトを含む、Dolby Pro Logic II に完全に準拠したミックスを作成できるようになりました。 を参照してください MixConvert V6 プラグインパネル.

その他

WinRT MIDI のサポート
  • Cubase では、WindowsRuntime MIDI APIWinRT MIDI がサポートされるようになりました。これにより、Windows の Bluetooth MIDI がネイティブでサポートされ、プラグアンドプレイ機能が改善し、複数の同じデバイスをより適切に扱えるようになります。 を参照してください 「MIDI ポートの設定 (MIDI Port Setup)」ページ.

キーボードショートカットを使用してプロジェクトカーソルを一定のステップで移動する
  • 5 秒、10 秒、20 秒の一定のステップでプロジェクトカーソルを前後に移動する追加のキーボードショートカットを割り当てられるようになりました。 を参照してください プロジェクトカーソルを設定する.

フェードコマンドエクステンション
  • デフォルトのフェードを使用して、イベントベースのフェードイン/フェードアウトを作成できるようになりました。 を参照してください デフォルトのフェードを適用する.

無音部分の検出の強化
  • 新しい試聴機能を使用すると、分析したオーディオイベントの任意の位置を直接試聴できます。さらに、生成されたオーディオイベントにフェードイン/フェードアウトを適用できます。 を参照してください 「無音部分の検出 (Detect Silence)」ダイアログ.

イベントの表示の改良
高 DPI の Windows ネイティブスケーリング用の新しい「アプリケーションのスケーリング (Application Scaling)」メニュー
  • Windowsシステムのスケーリング設定に沿って、Cubase のユーザーインターフェースをスケーリングできるようになりました。 を参照してください 全般 (General).