タイの高さ

タイの高さとは、タイの終端が上下の垂直方向にどれだけ遠くなるかを示します。

タイの終端やカーブの頂点の始まりと終わりが譜表線と重ならないように、Dorico Pro ではタイのカーブの形状、高さ、垂直位置にわずかな変更が自動的に加えられます。これらの変更は小さなものですが、譜表線に対する音符の位置に従いタイの配置が微妙に変化します。

1. 符頭の外側のタイ
2. 音符を半音下に移調すると、タイの頂点が譜表線に接してしまうのを防止するために、タイのカーブが急になります。
3. この符頭間のタイは、その両端または頂点が譜表線に近づきすぎないように、両端が符頭の垂直方向の中心よりもわずかに上に配置されています。
4. 上に移調して譜表線とタイが衝突しなくなると、タイの両端は符頭の垂直方向の中心に配置されるようになります。

「浄書オプション (Engraving Options)」 > 「タイ (Ties)」 > 「デザイン (Design)」 > 「詳細設定 (Advanced Options)」では、プロジェクト全体のすべてのタイのデフォルトの高さを変更できます。短いタイと長いタイに個別の設定を使用できます。

浄書モードでは、個々のタイの高さを変更できます。

高さを増すと、タイは終端に対する垂直位置のより離れた位置まで延びるようになります。これによりタイはより丸みを帯びた形状となり、垂直方向のスペースを大きく取るようになります。タイは同じピッチの音符をつなぐことから、ピッチ差のある音符の上に弧を描くスラーのように丸みを帯びる必要は概してありません。

垂直方向のスペースが限られる状況では、タイは丸みの度合いと譜表線に重ならないこととのバランスを取る必要があります。

5. デフォルトの高さの長いタイ
6. 高さを増した長いタイ