オーディオバス

オーディオバスはミキサー内のチャンネルに似ていますが、ミキシングおよびルーティング機能に関しては、はるかに柔軟性に富んでいます。

各スロットに少なくとも 1 つのオーディオバスがあり、そこでスロットやプログラムに含まれるレイヤーおよびゾーンの信号をミックスします。

ルーティングおよびミキシング機能の他にも、オーディオバスを使用すると Insert エフェクトをロードしてバス上のオーディオを処理できます。Insert エフェクトはオーディオバスの設定方法に応じて、単一のレイヤー、プログラム全体、またはスロットにロードできます。たとえば、ピアノとストリングスのレイヤーサウンドで、ストリングスだけをコーラスエフェクトで処理し、ピアノは処理せずそのままにするということが可能です。Insert エフェクトは、ミキサーでチャンネルのエフェクトスロットにロードします。

また、オーディオバスを使用するとオーディオを Send 経由で AUX バスにルーティングできます。これにより、レイヤー、プログラム、スロット間で共有できる Send エフェクトを設定できます。Send は直接ゾーンに割り当てるか、またはミキサーチャンネルのエフェクトスロットに割り当てます。Send はレベルを調節でき、これにより AUX バスにロードされたエフェクトの量をコントロールできます。

AUX バス

ゾーンまたはオーディオバスからの個別のオーディオ信号を AUX エフェクトにルーティングするには、AUX バスが必要です。HALion では、4 つのグローバル AUX バスと、個々のレイヤー用に追加できる 4 つのローカル AUX バスが提供されます。初期設定では、AUX バスの出力はマスター出力バスにルーティングされていますが、この出力は他の出力バスに割り当てなおすことができます。

  • AUX エフェクトを設定するには、AUX バスのエフェクトスロットの 1 つに Insert エフェクトをロードします。

  • エフェクトを聴くには、ゾーンの Send レベルを上げるか、ゾーンまたはオーディオバスの出力を AUX バスにルーティングするか、またはオーディオバスのエフェクトラックに Send を設定します。

Send レベルは AUX バスにロードされるエフェクトの量をコントロールします。Send は各ゾーンおよびオーディオバスに対して個別に設定できます。

マスターエフェクトバス

マスターバスは AUX バスと同じように機能します。ただし、マスターバスはメインプラグイン出力 (1/2) に固定されているため、バス出力セレクターがありません。

マルチチャンネルエフェクト

HALion には、主にステレオバスで使用されるエフェクトが数多く用意されています。ただし、これらのほとんどはサラウンドバスでも使用できます。この場合、エフェクトはすべてのチャンネルで処理されます。バスをステレオからサラウンドに変更した場合、エフェクトは引き継がれます。レベルメーターがあるエフェクトの場合、メーターの数はバスの種類に応じて変わります。

ゾーン

ゾーンの出力は 1 つ上のレイヤーまたはプログラムの最初のオーディオバスにルーティングされます。ゾーンの出力は任意のマスター出力に割り当てなおすことができます。

レイヤー

処理能力の節約のために、レイヤーのオーディオバスは任意に選択できるようになっています。オーディオバスはプログラムツリーでいつでも作成できます。初期設定では、レイヤーのオーディオバスは 1 つ上のレイヤーまたはプログラムの最初のオーディオバスにルーティングされます。レイヤーのオーディオバスの出力は任意のマスター出力に割り当てなおすことができます。

プログラム

初期設定では、プログラムのオーディオバスは、プログラムがロードされているスロットのオーディオバスにルーティングされます。追加のオーディオバスを作成できます。プログラムのオーディオバスの出力は任意のマスター出力に割り当てなおすことができます。

スロット

スロットは、オーディオバスをプラグインのマスター出力に出力します。各スロットに 1 つのオーディオバスがあります。スロットのオーディオバスの出力は任意のプラグイン出力バスに割り当てなおすことができます。