演奏技法の再生効果

演奏技法の再生効果は、楽譜に入力した演奏技法のアイテムとサウンドライブラリー内の演奏技法/アーティキュレーションをリンクさせて、再生時の適切なサウンドを実現します。それらはエクスプレッションマップおよびパーカッションマップにより、キースイッチやコントロールチェンジなどの適切なコマンドをトリガーするために使用されます。

記譜モードで演奏技法やアーティキュレーションを入力すると、対応するエクスプレッションマップにより適切な演奏技法の再生効果が参照されます。たとえば、pizz. の演奏技法を入力すると、エクスプレッションマップがピチカートの演奏技法の再生効果を使用して、再生のサウンドがピチカートに切り替えられます。エクスプレッションマップがサウンドを見つけられない場合、適用される演奏技法の再生効果は先に使用したものと同じになるか、ナチュラルな演奏技法の再生効果に復帰します。

エクスプレッションマップに既存ではない演奏技法の再生効果を使用する場合、カスタムの演奏技法は自動的には再生に反映されません。適切な再生を行なうためには、それを使用するインストゥルメントごとに、エクスプレッションマップに演奏技法を追加する必要があります。また、カスタムの演奏技法ごとに動作内容を割り当てる必要があります。これは演奏技法を実行するために必要なスイッチの制御方法を定義するものです。

必要に応じて、演奏技法の再生効果は「エクスプレッションマップ (Expression Maps)」ダイアログの異なるサウンドライブラリーにマッピングできます。たとえば LegatoTremolo など、同時に使用できる既存の演奏技法の再生効果による新しい組み合わせを作成できます。

再生モードで個別のインストゥルメントを展開すると表示できる「演奏技法 (Playing Techniques)」のレーンでは、特定の位置でどの演奏技法が使用されているかを確認できます。

ヒント
  • 演奏技法を入力してもサウンドに変化が見られないときは、エクスプレッションマップで予期されていない演奏技法の組み合わせを使用している場合があります。たとえば、既存の演奏技法をキャンセルしないまま新規の演奏技法を入力した場合、エクスプレッションマップにそれら 2 つの演奏技法の組み合わせが登録されていない限り、エクスプレッションマップは 2 つの演奏技法を同時に処理できません。

    演奏技法の衝突を回避するためには、ソフトウェアインストゥルメントを基本状態に戻す演奏技法 ⁠naturale⁠ または ⁠nat.⁠ を入力します。これにより、衝突することなく新規の演奏技法を入力できます。または、これらを同時に使用するために、演奏技法の組み合わせを作成できます。

  • 個々のインストゥルメントに声部の個別再生を有効にして、異なる演奏技法を異なる声部で同時に鳴らすこともできます。