声部

フルートやトロンボーンなど多くのインストゥルメントでは通常、それぞれの譜表には単一の声部による単一の旋律のみが含まれ、音符は譜表に沿って左から右に読まれます。1 つの譜表に複数の独立した旋律を表示する場合、各旋律はそれぞれ別個の声部に割り当てることができます。

1 つの譜表に複数の声部を表示する一般的な例として、ボーカルの譜面があります。ボーカルの譜面では、ソプラノとアルトの旋律が 1 つの譜表を共有し、テナーとバスの旋律がもう 1 つの譜表を共有します。各ボーカル旋律をそれぞれの声部で表示して旋律を区別できるようにすると、譜面が読みやすくなり、それぞれのメロディーラインが明瞭になります。

Dorico SE では、各譜表にいくつでも声部を作成できます。声部にはそれぞれカラーが割り当てられ、各カラーを表示できます。これにより、複数の旋律が重なり合うようなプロジェクトでも、どの音符がどの声部に属するか常に把握できます。

Dorico SE では、声部は符尾が上向きの声部と符尾が下向きの声部に分けられます。符尾が上向きの声部に含まれる音符は符尾が上向きになり、符尾が下向きの声部に含まれる音符は符尾が下向きになります。ただし、音符を含む声部が 1 つしかない小節では、符尾の方向は譜表に声部が 1 つしかない場合の方向に自動的に変更されます。初期設定では、譜表の最初の声部は符尾が上向きです。

一般的な表記規則に従って、小節内に音符があるすべての声部には、小節内にそれぞれ休符が表示されます。2 つ以上の声部が同じ位置に同じデュレーションの休符を持つ場合、この休符は統合され、2 つの個別の休符ではなく 1 つの休符のみが表示されます。