スラーの一般的な配置規則

譜表に対するスラーの位置とそれに伴うカーブの方向は、スラーでつながれる音符の符尾の方向に従います。スラーが音符の符頭か符尾のどちら側に配置されるかによって、終端の位置は異なります。

スラーの方向

1 つの譜表におけるスラーは、スラーでつながれる音符の符尾がすべて上向きである場合を除き、常に上向きにカーブして音符の上に配置されます。符尾がすべて上向きである場合は、スラーは下向きにカーブして音符の下に配置されます。スラーでつながれる音符に上向きと下向きの符尾が混在する場合、スラーは譜表の上に配置され、上向きにカーブします。

図: 符尾の方向に従いスラーの方向が変更する例

スラーが符尾の方向に従うか、それとも常に音符の上に表示されるかは、「浄書 (Engrave)」 > 「浄書オプション (Engraving Options)」「スラー (Slurs)」ページで設定できます。

補足

ジャズのスコアでは、スラーはときにアーティキュレーションとして扱われるため、すべてのスラーを譜表の上に配置するのが好ましい場合があります。

連行のない音符間の符尾側のスラー

Dorico Pro では、連桁のない音符の符尾側にある場合、スラーは符尾の間にスラーが表示され、デフォルトの設定では、符尾の端から少し距離を取って接続されます。

スラーが符尾に接続する位置は、「浄書 (Engrave)」 > 「浄書オプション (Engraving Options)」「スラー (Slurs)」ページの「終端の位置 (Endpoint Positioning)」セクションにある「符尾の先端からの垂直オフセット (Vertical offset from end of stem)」を調節することで変更できます。