スウィング比率とリズミックフィール

スウィング比率は、拍子単位を使用してスウィングの強さを表わします。たとえば、2:1 のスウィング比率は、連符の最初の音符の長さが 2 番めの音符の 2 倍になり、3 連符のスウィングが作成されることを意味します。

スウィング比率が 1:1 の場合、楽譜はストレートに再生され、スウィング比率が 5:1 の場合、各連符は 6 連符のように演奏されます。6 連符のうち、最初の音符は 6 分割された拍の 5 拍分の長さで、2 番めの音符は残りの 1 拍分の長さで演奏されます。

1. スウィング比率 1:1
2. スウィング比率 5:1

Dorico Pro には、以下のリズミックフィールがデフォルトで用意されています。

16 分音符の 2:1 スウィング (一定) (2:1 swing 16ths (fixed))

16 分音符の連符の最初の音符を 2 番めの音符の 2 倍の長さにすることで、2:1 比率の 3 連符が作成されます。これは ⁠3 連符スウィング⁠とも呼ばれます。この比率はデフォルトでテンポにかかわらず維持されます。

8 分音符の 2:1 スウィング (一定) (2:1 swing 8ths (fixed))

8 分音符の連符の最初の音符を 2 番めの音符の 2 倍の長さにすることで、2:1 比率の 3 連符が作成されます。これは ⁠3 連符スウィング⁠とも呼ばれます。この比率はデフォルトでテンポにかかわらず維持されます。

16 分音符の 3:1 スウィング (一定) (3:1 swing 16ths (fixed))

16 分音符の連符の最初の音符を 2 番めの音符の 3 倍の長さにすることで、付点 16 分音符と 32 分音符の比率が作成されます。この比率はデフォルトでテンポにかかわらず維持されます。

8 分音符の 3:1 スウィング (一定) (3:1 swing 8ths (fixed))

8 分音符の連符の最初の音符を 2 番めの音符の 3 倍の長さにすることで、付点 8 分音符と 16 分音符の比率が作成されます。この比率はデフォルトでテンポにかかわらず維持されます。

16 分音符の重いスウィング (Heavy swing 16ths)

遅いテンポでは 3:1、速いテンポでは 1.5:1 のテンポによって可変する 16 分音符のスウィング比率が作成されます。

8 分音符の重いスウィング (Heavy swing 8ths)

遅いテンポでは 3:1、速いテンポでは 1.5:1 のテンポによって可変する 8 分音符のスウィング比率が作成されます。

16 分音符の軽いスウィング (Light swing 16ths)

遅いテンポでは 1.5:1、速いテンポでは 1:1 のテンポによって可変する 16 分音符のスウィング比率が作成されます。

8 分音符の軽いスウィング (Light swing 8ths)

遅いテンポでは 1.5:1、速いテンポでは 1:1 のテンポによって可変する 8 分音符のスウィング比率が作成されます。

16 分音符のミディアムスウィング (Medium swing 16ths)

遅いテンポでは 2:1、速いテンポでは 1.5:1 のテンポによって可変する 16 分音符のスウィング比率が作成されます。

8 分音符のミディアムスウィング (Medium swing 8ths)

遅いテンポでは 2:1、速いテンポでは 1.5:1 のテンポによって可変する 8 分音符のスウィング比率が作成されます。

ストレート (スウィング無し) (Straight (no swing))

スウィングは作成されません。つまり、すべてのテンポで 8 分音符が 1:1 の比率で等しく演奏されます。

使用するスウィング比率は、プロジェクト全体、特定のセクション、および個別のプレーヤーで変更できます。「リズミックフィール (Rhythmic Feel)」ダイアログでは、これらの設定を編集してカスタムのスウィング比率を作成できます。