ADM ファイル
Dolby Atmos Production Suite、Dolby Atmos Mastering Suite、Cinema RMU (Dolby のレンダリング/マスタリングユニット) などから書き出した Broadcast Wave 形式 (BWF) の ADM ファイルを、ADM ファイルの階層構造とすべてのパンオートメーションを維持したまま新規または既存のプロジェクトに読み込むことができます。読み込まれた ADM には、チャンネルベースのベッドやオブジェクトベースのオーディオが含まれることがあります。Nuendo は、国際電気通信連合の Recommendation ITU-R BS.2076-1 に従い、audioProgramme、audioContent、audioObject、audioChannel の要素を含むさまざまな ADM ファイル構造をサポートしています。
要素間の相互参照もサポートされています。
ADM ファイルを Nuendo プロジェクトに読み込む際は、以下のルールが適用されます。
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ADM ファイルのマルチチャンネルオーディオは抽出され、モノラルファイルに分割されます。
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マルチオブジェクトは、それぞれのパンニングメタデータを含む対応する数のモノラルオブジェクトに分割されます。
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audioProgramme、audioContent、audioObject のファイル要素を表わすフォルダートラックが作成されます。各フォルダートラックには関連付けられたサブ要素が含まれます。
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audioObject を表わすフォルダートラックには、オブジェクトのチャンネルから作成されたモノラルオーディオトラックが含まれます。
補足audioObject に 1 つのチャンネルしか含まれていない場合、フォルダートラックは作成されませんが、関連付けられた親フォルダートラックまたはトラックリストのルートレベルにモノラルトラックが作成されます。
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ADM ファイル構造内の相互参照は、対応するファイルのコピーで置き換えられます。
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オブジェクトオーディオを持つトラックは、既存のパンオートメーションを維持したまま、自動的に VST MultiPanner に割り当てられます。
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ベッドオーディオチャンネルを持つトラックは、パンナーに自動的に割り当てられることはありません。
書き出される ADM BWF ファイルには、オブジェクト構造全体と Dolby Atmos 再生システムでの再レンダリングに必要なすべてのメタデータが含まれます。