一括処理セットウィンドウのメタデータ

メタデータは一括処理できます。そのためには、一括処理セットの「メタデータ (Metadata)」ダイアログを設定して、メタデータを一括処理対象のファイルに適用する必要があります。

一括処理セットウィンドウの「形式 (Format)」タブにある「一括処理メタデータ (Batch Metadata)」ポップアップメニューでは、以下のオプションを利用できます。

  • 一括処理するファイルのメタデータが一括処理メタデータによって変更されないようにする場合は、「無視 (Ignore)」を選択します。

  • 一括処理メタデータをソースファイルのメタデータと統合する場合は、「統合 (Merge)」を選択します (WAV ファイルのみ)。

  • ソースファイルのメタデータを一括処理メタデータに置き換える場合は、「置換 (Replace)」を選択します。

メタデータの統合例

シンプルな例としては、メタデータの著作権フィールドに誤りがあるファイルが 1000 個ある、といった場合があります。この一括処理オプションではファイルのメタデータを保持したまま、著作権フィールドのみを編集できます。

一方、複雑な一括処理メタデータに統合オプションを使用することもできます。オーディオファイルを処理して、ソースオーディオファイルのどのメタデータを使用し、一括処理メタデータのどのメタデータを使用するか指定できます。これを行なうには、一括処理セットの「メタデータ (Metadata)」ダイアログで、「コードを統合 (Merge Codes)」オプションを使用します。

値フィールドに「#Source#」と入力すると、一括処理の際にソースオーディオファイルのメタデータの値が使用されます。値フィールドに「#Remove#」と入力すると、一括処理の際にソースオーディオファイルのメタデータの対応する値が削除されます。統合処理を設定するには、統合したい値フィールドにコードを設定する必要があります。

「#Source#」オプションと「#Remove#」オプションを使用してメタデータを統合する方法の例を以下に示します。

  • 一括処理セットには、すでにメタデータを持つオーディオファイルが含まれているとします。

  • 上記のオプションを使用した一括処理メタデータが設定されているとします。

一括処理を開始すると、メタデータは以下のように統合されます。

  • オーディオファイルのメタデータの値フィールド ⁠A⁠⁠Jazz⁠ というテキストが含まれており、一括処理メタデータの値フィールド ⁠A⁠ が空の場合は、作成される出力ファイルの値フィールド ⁠A⁠ には ⁠Jazz⁠ というテキストが含まれます。

  • オーディオファイルのメタデータの値フィールド ⁠B⁠ が空で、一括処理メタデータの値フィールド ⁠B⁠⁠Modern⁠ というテキストが含まれいる場合、作成される出力ファイルの値フィールド ⁠B⁠ には ⁠Modern⁠ というテキストが含まれます。

  • ソースオーディオファイルと一括処理メタデータの両方の値フィールド ⁠C⁠ にテキストが含まれている場合、どちらのメタデータを使用するか指定するには、一括処理セットの「メタデータ (Meta-Data)」ダイアログでさらに編集作業を行なう必要があります。

「#Source#」コードと「#Remove#」コードを使用して一括処理を例を以下に示します。

  • コードが使用されておらず、ソースオーディオファイルに ⁠Piano⁠ というテキスト、一括処理メタデータに ⁠Trumpet⁠ というテキストがあるとします。この場合、⁠Piano⁠ が保持されます。ソースオーディオファイルのメタデータは一括処理メタデータよりも優先されるためです。

  • ソースオーディオファイルに ⁠Piano⁠ というテキスト、一括処理メタデータに ⁠Electric #Source#⁠ というテキストがあるとします。この場合、作成される出力ファイルには⁠Electric Piano⁠というテキストが含まれます。

  • ソースオーディオファイルに ⁠Piano⁠ というテキスト、一括処理メタデータに ⁠#Remove#⁠ というテキストがあるとします。この場合、値フィールドから ⁠Piano⁠ が削除されます。

  • ソースオーディオファイルに ⁠Piano⁠ というテキスト、一括処理メタデータに ⁠#Remove#Trumpet⁠ というテキストがあるとします。この場合、⁠Piano⁠ が削除されて ⁠Trumpet⁠ が追加されます。