フィルムから PAL/SECAM 方式のビデオへの変換

フィルムから PAL/SECAM 方式のビデオへの変換は、比較的単純です。フィルムは 24fps、PAL 方式のビデオは 25fps で再生されます。フィルムを約 4% (正確には 4.16%) 高速に再生すれば、25fps で再生されます。つまり、フィルムから PAL 方式のビデオへの変換は、速度を 4% プルアップすることになります。

この処理を適切に行なうと、フィルムの最初のフレームはビデオの最初のフレームの 2 つのフィールド、フィルムの 2 番めのフレームはビデオの 2 番めのフレーム、というように順次変換されていきます。この 1 対 1 の変換を行なうために必要なのは、速度を 4% 上げることだけです。

オーディオの同期を維持するために、オーディオも 4% プルアップする必要があります。これにより、ピッチも 4% 上がります。最終的にビデオ形式のままになるプロジェクトの場合、ピッチ補正が必要となる可能性があります。プロジェクトが最終的に上映用フィルムに書き戻される場合、フィルムに書き戻す際にオーディオを正常な速度に落として、オリジナル素材に忠実なパフォーマンス値を保つことができます。