PDF ファイルと SVG ファイルでのフォントの埋め込み

PDF ファイルと SVG ファイルでフォントをどのように扱うかは、主にプロジェクトで使用するフォントによって決まります。

PDF ファイル

Dorico Pro に付属している音楽フォントとテキストフォントおよびそのサブセットは、書き出し中に PDF ファイルに埋め込まれます。別のコンピューターで PDF ファイルを開くと、ドキュメントで使用されているフォントがコンピューターにインストールされていなくても、同じ見た目で表示されます。別のフォントを使用している場合は、そのフォントが埋め込み可能であることを確認してください。

SVG ファイル

SVG (Scalable Vector Graphics) ファイルには、フォントを直接埋め込むことはできません。符頭、アーティキュレーション、臨時記号といった一部のフォント文字はアウトライン化されるので、元のフォントには依存しません。拍子記号や連符の数字などその他のフォントは、元のフォントへの参照を使用してのみエンコードされます。この仕組みは、譜表ラベル、テンポの指示、強弱記号などの通常のテキストでも同様です。そのため、使用されているフォントがインストールされていないコンピューターの Web ブラウザーでレンダリングした場合、SVG ファイルでは正確な見た目が再現されません。SVG ファイルがどのように表示されるかは、ブラウザーやレンダリングソフトウェア、コンピューターにインストールされているフォントによって異なります。

Web サイトに埋め込まれた SVG ファイルを正しく表示するには、SVG ファイルをイラストレーションプログラムで開き、すべてのフォント文字をアウトライン化してから、再度 SVG ファイルに書き出して、そのファイルを埋め込みます。または、Web フォントを使用して、必要なフォントを確実に Web サーバーで表示することもできます。

Dorico Pro から書き出した SVG グラフィックは、完全な SVG 仕様に含まれる機能のサブセットを定義する SVG Tiny 1.1 仕様に適合します。

SVG での Web フォントの使用については、Steinberg Web サイトのサポートを参照してください。