ページの優先

プロジェクトのページはすべて、適切なマスターページのセットで指定されたマスターページの形式設定を引き継ぎます。必要に応じて、基本となるマスターページやマスターページのセットに影響を与えずに各ページの形式設定を変更することもできます。

Dorico Pro では、以下の操作を行なう場合に個別のページの形式設定をマスターページよりも優先させることができます。

• 個別のページの楽曲フレームのサイズを変更する

• 空白ページを挿入する

• ページ番号を変更する

• 脚注としてコメントを追加する

• 楽譜を少し抜粋したものを含める (楽節が他の楽譜でどのように複製されたかを示すため)

ページの形式設定を優先させると、マスターページを変更したときに、その変更内容が自動的に引き継がれません。ページが優先されている場合、ページパネルの「ページ (Pages)」セクションで該当するページに以下のマークが表示されます。

• ページの優先: 左上角にマークが表示される

• ページ番号の変更: 右下角にマークが表示される

優先されているページをマスターページの形式に戻すには、作成したページの優先を解除する必要があります。

また、個別のページに使用されているマスターページを変更することもできます。たとえば、パート譜の最後のページに含まれている譜表が少なく、使用されているマスターページを変更して楽曲フレームを短くしたい場合や、1 つのフローで楽器編成が大きく異なるスコアに使用されているマスターページを変更し、これらのページの形式を変えたい場合などです。

マスターページが変更されている場合、ページパネルの「ページ (Pages)」セクションで該当するページに以下のマークが表示されます。

• 現在のページのみマスターページを変更: 上の端にマークが表示される

• 現在のページ以降のマスターページを変更: 左と上の端にマークが表示される

また、個別のページに使用されているフロー見出しも変更できます。たとえば、他のページよりも多くの譜表を含むページでフロー見出しの上下の余白を狭くしたい場合などです。

フロー見出しが変更されている場合、ページパネルの「ページ (Pages)」セクションで該当するページに以下のマークが表示されます。

• 現在のページのみフロー見出しを変更: 下の端にマークが表示される

• 現在のページ以降のフロー見出しを変更: 左と下の端にマークが表示される

下の図は、レイアウト内の個別のページに対して作成できるさまざまなページの優先が、浄書モードのページパネルの「ページ (Pages)」セクションでどのように表示されるかを示しています。