Measurement のモジュール
このカテゴリーのモジュールは、オーディオ信号のラウドネスと明瞭度を測定します。
以下のモジュールと固有の設定を使用できます。
Leq(m)/Leq(a)
これらのモジュールは、中域と高域の周波数を強調するフィルターを使用して、時間の経過に伴う平均音量を表示します。Leq(m) 測定は、Trailer Audio Standards Association (TASA) による M 特性周波数重み付けを使用します。主に、映画の予告編が映画館の予告編の音量制限に従っていることを確認するために使用されます。これに似た Leq(a) 測定は、A 特性周波数重み付けを使用して、放送サウンドの適合性を確認するために使用されます。
「Module Settings」ウィンドウでは、モジュール固有の以下の設定を使用できます。
- Ref.Level
-
超えると Leq(m)/Leq(a) 値が赤色になり、音量制限を超えたことを示すリファレンスレベルを設定します。
- LFE
-
低周波効果 (LFE) チャンネルの測定中のキャリブレーションを設定します。+0dB (デフォルト値) または +10dB (ISO 21727 に基づく値) ブーストを選択できます。
Loudness
このモジュールは、オーディオのラウドネスを EBU R 128 に従って、LU (Loudness Units) または LUFS (Loudness Units referenced to Full Scale) で表示します。
- TP (True Peak)
-
最大トゥルーピークレベルが dB で表示されます。
- I (Integrated)
-
統合ラウドネスの値が表示されます。これはオーディオ範囲全体で測定されたラウドネスの平均値で、LU または LUFS で表示されます。
- S (Short-Term)
-
3 秒のオーディオブロックで 1 秒ごとに測定されるショートタームラウドネス値が LU または LUFS で表示されます。これにより、音が最も大きいオーディオ部分についての情報を得られます。
- M Max.(Momentary Max.)
-
400ms のオーディオ範囲で 100ms ごとに測定されたすべてのモーメンタリーラウドネス値の最大値が LU または LUFS で表示されます。
- R (Range)
-
オーディオ範囲全体で測定されたラウドネスレンジ (LRA) が LU で表示されます。
ラウドネスレンジは、音が最も大きいセクションと最も小さいセクション (無音以外) の間の比率を示すものです。オーディオは小さなブロックに分割されます。1 秒ごとに 1 つのオーディオブロックがあり、各ブロックは分析されたブロックが重なるように 3 秒間続きます。小さな音のブロックの上位 10% と大きな音のブロックの上位 5% は最終分析から除外されます。算出されるラウドネスレンジは、残りのオーディオブロックの中で最も大きい音と最も小さい音の比率となります。この測定は、オーディオに適用する圧縮量または拡張量を決定するのに役立ちます。
ラウドネスレンジ値のあとのアスタリスク (*) は、分析されたオーディオが 1 分未満であることを示します。
「Min.」は、LU で表示されるラウドネスレンジの最小値です。「Max.」は、LU で表示されるラウドネスレンジの最大値です。
補足EBU R 128 ではデータポイントが少なすぎることから、1 分未満のオーディオでラウドネスレンジを測定することは推奨されていません。
- PLR (Peak-to-Loudness)
-
最大トゥルーピークレベルの値と統合ラウドネスの値の差である PLR (Peak-to-Loudness Ratio、別名クレストファクター) を表示します。
- Time
-
ラウドネス測定全体の時間が表示されます。
「Module Settings」ウィンドウでは、モジュール固有の以下の設定を使用できます。
- Unit
-
メータースケールを LUFS (絶対値) と LU (相対値) の間で切り替えることができます。
- Scale
-
メーターを EBU +9 スケール (リニア)、EBU +18 スケール (リニア)、+23 スケール (対数) のいずれかに設定できます。
- Ref.Integrated
-
統合ラウドネスの基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.Integrated
-
統合ラウドネスの許容値を設定します。
- Ref.True Peak
-
トゥルーピークレベルの基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.True Peak
-
トゥルーピークレベルの許容値を設定します。
- Ref.Short-Term
-
ショートタームラウドネスの基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.Short-Term
-
ショートタームラウドネスの許容値を設定します。
- Ref.Momentary
-
最大モーメンタリーラウドネスの基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.Momentary
-
最大モーメンタリーラウドネスの許容値を設定します。
- Ref.Range
-
ラウドネス範囲の基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.Range
-
ラウドネス範囲の許容値を設定します。
Loudness (Netflix)
このモジュールには、ダイアログ認識によるラウドネス測定が備わっており、これには ITU-R BS.1770 に準拠する Dolby Dialogue Intelligence アルゴリズムが使用されています。オーディオのラウドネスを LU (Loudness Units) または LUFS (Loudness Units referenced to Full Scale) で表示します。「Dialogue」の値で、オーディオの音声シーケンスの割合を決定できます。
「Loudness (Netflix)」測定の使用時は、標準の「Loudness」測定に比べて、2.048 秒のレイテンシーが Dolby Dialogue Intelligence アルゴリズムによって追加されます。
- TP (True Peak)
-
最大トゥルーピークレベルが dB で表示されます。
- I (Integrated)
-
統合ラウドネスの値が表示されます。これはオーディオ範囲全体で測定されたラウドネスの平均値で、LU または LUFS で表示されます。
- S (Short-Term)
-
3 秒のオーディオブロックで 1 秒ごとに測定されるショートタームラウドネス値が LU または LUFS で表示されます。これにより、音が最も大きいオーディオ部分についての情報を得られます。
- M Max.(Momentary Max.)
-
400ms のオーディオ範囲で 100ms ごとに測定されたすべてのモーメンタリーラウドネス値の最大値が LU または LUFS で表示されます。
- R (Range)
-
オーディオ範囲全体で測定されたラウドネスレンジ (LRA) が LU で表示されます。
ラウドネスレンジは、音が最も大きいセクションと最も小さいセクション (無音以外) の間の比率を示すものです。オーディオは小さなブロックに分割されます。1 秒ごとに 1 つのオーディオブロックがあり、各ブロックは分析されたブロックが重なるように 3 秒間続きます。小さな音のブロックの上位 10% と大きな音のブロックの上位 5% は最終分析から除外されます。算出されるラウドネスレンジは、残りのオーディオブロックの中で最も大きい音と最も小さい音の比率となります。この測定は、オーディオに適用する圧縮量または拡張量を決定するのに役立ちます。
ラウドネスレンジ値のあとのアスタリスク (*) は、分析されたオーディオが 1 分未満であることを示します。
「Min.」は、LU で表示されるラウドネスレンジの最小値です。「Max.」は、LU で表示されるラウドネスレンジの最大値です。
補足EBU R 128 ではデータポイントが少なすぎることから、1 分未満のオーディオでラウドネスレンジを測定することは推奨されていません。
- Dlg.(Dialogue)
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測定したオーディオで検出された音声全体の割合を表示します。再生中に表示されるスピーカーのアイコンは、現在のカーソル位置で音声が検出されたことを示します。
補足15 % 以上の割合で音声が検出された場合、ITU-R BS.1770-1 に基づくダイアログ測定によって視覚化されます。それより少ない割合で音声が検出された場合、ITU-R BS.1770-3 に基づくプログラム測定が使用されます。
- Time
-
ラウドネス測定全体の時間が表示されます。
「Module Settings」ウィンドウでは、モジュール固有の以下の設定を使用できます。
- Unit
-
メータースケールを LUFS (絶対値) と LU (相対値) の間で切り替えることができます。
- Scale
-
メーターを EBU +9 スケール (リニア)、EBU +18 スケール (リニア)、+23 スケール (対数) のいずれかに設定できます。
- Ref.Integrated
-
統合ラウドネスの基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.Integrated
-
統合ラウドネスの許容値を設定します。
- Ref.True Peak
-
トゥルーピークレベルの基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.True Peak
-
トゥルーピークレベルの許容値を設定します。
- Ref.Short-Term
-
ショートタームラウドネスの基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.Short-Term
-
ショートタームラウドネスの許容値を設定します。
- Ref.Momentary
-
最大モーメンタリーラウドネスの基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.Momentary
-
最大モーメンタリーラウドネスの許容値を設定します。
- Ref.Range
-
ラウドネス範囲の基準値を設定します。これより高い値が検出されると、ラウドネスメーターがクリッピングを示します。
- Tol.Range
-
ラウドネス範囲の許容値を設定します。
Loudness Curve
このモジュールではラウドネス値の分布をタイムカーブで表示します。
「Module Settings」ウィンドウでは、モジュール固有の以下の設定を使用できます。
- Duration
-
表示されるオーディオストリームの時間を設定します。
補足または、選択したモジュールにマウスポインターを合わせて、 を押しながらマウスホイールを使用してこのパラメーターを調節することもできます。
- Unit
-
メータースケールを LUFS (絶対値) と LU (相対値) の間で切り替えることができます。
- Scale
-
メーターを EBU +9 スケール (リニア)、EBU +18 スケール (リニア)、+23 スケール (対数) のいずれかに設定できます。
- Smooth
-
ラウドネスカーブの表示をなめらかにします。
- Momentary
-
モーメンタリーラウドネスカーブ (最大値) の表示/非表示を切り替えます。
- Short-Term
-
ショートタームラウドネスカーブの表示/非表示を切り替えます。
- Integrated
-
統合ラウドネスカーブ (音声全体のラウドネス) の表示/非表示を切り替えます。
- Range
-
ラウドネス範囲を表わす、統合ラウドネスカーブを囲むグレー領域の表示/非表示を切り替えます。
- Ref.Integrated
-
統合ラウドネスの基準値を設定します。
Loudness Histogram
このモジュールは、ラウドネスまたはラウドネス比の値のヒストグラムを表示します。
「Module Settings」ウィンドウでは、モジュール固有の以下の設定を使用できます。
- Unit
-
メータースケールを LUFS (絶対値) と LU (相対値) の間で切り替えることができます。
- Scale
-
メーターを EBU +9 スケール (リニア)、EBU +18 スケール (リニア)、+23 スケール (対数) のいずれかに設定できます。
- Meter Mode
-
表示されるラウドネスまたはラウドネス比の値を設定します。
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「Momentary」モードでは、400ms のオーディオ範囲で 100ms ごとに測定されたすべてのモーメンタリーラウドネス値の最大値のヒストグラムが表示されます。
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「Short-Term」では、3 秒のオーディオブロックで 1 秒ごとに測定されるショートタームラウドネス値が表示されます。
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「Integrated」では、統合ラウドネスの値のヒストグラムが表示されます。
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「PLR」では、最大トゥルーピークレベルの値と統合ラウドネスの値の差である PLR (Peak-to-Loudness Ratio、別名クレストファクター) のヒストグラムが表示されます。
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「PSR」では、AES Convention e-Brief 373 に基づいて、PSR (Peak-to-Short-Term-Loudness Ratio) のヒストグラムが表示されます。
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- Smooth
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ラウドネスカーブの表示をなめらかにします。
補足または、選択したモジュールにマウスポインターを合わせながら、マウスホイールを使用してこのパラメーターを調節することもできます。
Loudness Ratio
このモジュールは、AES 仕様に従って PLR (Peak-to-Loudness Ratio) と PSR (Peak-to-Short-Term-Loudness Ratio) の値を表示します。
- PSR
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AES Convention e-Brief 373 に従って、PSR (Peak-to-Short-Term-Loudness Ratio) を表示します。メーターの色が濃い範囲は PSR の最小値を示しています。
- PLR
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最大トゥルーピークレベルの値と統合ラウドネスの値の差である PLR (Peak-to-Loudness Ratio、別名クレストファクター) が表示されます。現在の PLR 値は数字で表示され、メーター上に細いバーとしても表示されます。
「Module Settings」ウィンドウでは、モジュール固有の以下の設定を使用できます。
- Ref.Level
-
その値を下回ると PSR の表示が赤になるリファレンスレベルを設定します。
- Time Smooth
-
PSR 値の時間表示をなめらかにします。
補足または、選択したモジュールにマウスポインターを合わせて、 を押しながらマウスホイールを使用してこのパラメーターを調節することもできます。