メタデータと変数

変数を使用することで、より効率的にメタデータを扱えます。変数オプションを使用すれば、同じ情報を何度も入力することなく、ファイルにすばやくメタデータを追加できます。

また、日付やファイル名などの情報をすばやく追加できます。

この機能のポイントは、メタデータと変数を一度設定すれば、同じプロジェクトからさまざまなバージョンのファイルを出力できるということです。

メタデータと変数の使用例

たとえば、複数の CD トラックが含まれるオーディオモンタージュがあり、すべての CD トラックを、メタデータ情報を含めて個別のオーディオファイルにレンダリングするとします。一部の CD-Text は各トラックにすでに追加済みです。

各 CD トラックの CD-Text は、「CD メタデータ (CD Metadata)」ダイアログで自動的に利用できるようになるとともに、変数として使用できます。

次に、CD トラックの制作年やコメントなど、CD-Text から流用できない情報を追加し、レンダリングしたオーディオファイルでそれらの情報を利用できるようにします。

  1. 「CD」ウィンドウで、「機能 (Functions)」 > 「CD メタデータの編集 (Edit CD Metadata)」を選択し、「@CdTrackYear@」フィールドと「@CdTrackInfo1@」フィールドに値を入力します。ダイアログ右側のスクロールバーを使用して他のトラックを選択し、この情報をすべてのトラックに追加します。ダイアログを閉じます。

  2. 「メタデータ (Metadata)」ダイアログでメタデータを編集します。変数を使用して ID3v2 の各フィールドを設定します。フィールドで変数とテキストスニペットのポップアップメニューを開くには、矢印アイコンをクリックします。「BWF」、「RIFF」、「CART」などの他のメタデータチャンクに値を入力したり、アルバム用の画像を追加したりすることもできます。また、設定済みのメタデータプリセットを適用して、メタデータを追加できます。

  3. 情報の入力が完了したら、オーディオモンタージュウィンドウ「レンダリング (Render)」タブを開きます。「ソース (Source)」セクションで、ポップアップメニューを開いて「すべてのリージョン (All Regions)」を選択します。「マーカー (Marker)」ポップアップメニューを開いて「CD トラック (CD Tracks)」を選択します。

  4. 「形式 (Format)」フィールドをクリックして「シングルファイル形式 (Single File Format)」を選択します。「オーディオファイル形式 (Audio File Format)」ダイアログで、「メタデータ (Metadata)」ポップアップメニューを開き、「ソースファイルから継承 (Inherit from Source File)」を選択します。「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。

  5. 「レンダリング (Render)」タブの「レンダリング (Render)」セクションで、「開始 (Start)」をクリックしてファイルをレンダリングします。

結果: レンダリングしたオーディオファイルを開いてメタデータを確認すると、変数が、各トラックに設定したメタデータに置き換えられていることがわかります。