ディザリングを適用する場合

基本的なルールとして、オーディオファイルを低い解像度に変換する場合はディザリングを適用します。たとえば、24 ビットのファイルを CD マスタリング用に 16 ビット形式にするケースがあります。

ただし、16 ビットまたは 24 ビットのファイルをそのままの解像度で再生したりレンダリングしたりする場合でも、WaveLab Elements でリアルタイム処理を使用しているときはディザリングを適用する必要があります。その理由は、WaveLab Elements では最高のオーディオ品質を保つために 64 ビット (浮動小数点数) の解像度で内部処理を行なっているからです。そのため、何らかの処理を行なうと、オーディオデータは元の 16 ビットや 24 ビットではなく、この高い解像度で扱われることになり、ディザリングが必要になります。

リアルタイム処理の例として、レベル調整、エフェクト、オーディオモンタージュでの 2 つ以上のクリップのミキシングなどがあります。実際には、16 ビットのファイルが 16 ビット解像度で再生されるのは、フェードやエフェクトなしで「マスターレベル」フェーダーを 0.00 (レベル調整なし、マスターレベルインジケーターをオフ) に設定したときだけです。