フレーム、位置、スモールフレーム、ビット

オーディオ CD 上のデータは、複数のフレームに分割されています。

1 フレームは、588 のステレオサンプルから構成されています。75 フレームで、1 秒のオーディオが構成されます。75×588=44100 になり、CD 形式のサンプリング周波数は 44100Hz (1 秒あたりのサンプル数が 44100) であるため、この値はオーディオ 1 秒と等しくなります。WaveLab Elements で CD 上のデータの位置を指定する場合、mm:ss:ff (分: 秒: フレーム) という形式で行ないます。1 秒は 75 フレームあるので、フレームの値は 0 から 74 です。

技術的に、CD でフレームより小さいものを指定する方法はありません。そのため、CD トラックのサンプルの長さがフレームの正確な数と等しくない場合、末尾に空白のオーディオを追加する必要があります。また、CD 上である位置を識別する際には、1 フレームより近い位置を指定することはできません。フレームの途中にあるデータが必要な場合でも、フレーム全体を読み込む必要があります。これもハードディスクとは異なる点です。ハードディスクでは、周囲のデータを読み込むことなく、ディスク上の任意のバイトを取得できます。

しかし、フレームは CD で最小のデータブロックではなく、⁠スモールフレーム⁠と呼ばれるものがあります。1 つのスモールフレームは、588 ビットで構成されます。98 のスモールフレームで、通常の 1 フレームが構成されます。各スモールフレームには、ステレオサンプル 6 つ分のスペースだけがあります。そのため、実際のオーディオ以外に多くのスペースをデータ用に使用できることになります。エンコード、レーザー同期、エラー修正、およびトラック境界を識別するための PQ データのための情報があります。この PQ データは、自分で CD を作成するユーザーにとって非常に重要です。WaveLab Elements ではこれを簡単に扱うことができます。