Dorico SE のユーザーインターフェースは、すべての重要なツールがすぐに使えるように設計されています。この章では、ユーザーインターフェースの主な機能を紹介します。
Dorico SE では、作業スタイルに合わせてワークスペースを設定できます。たとえば複数のタブを開いて、同じウィンドウ内に複数のレイアウトを表示できます。複数のプロジェクトウィンドウに同じプロジェクトを開くこともできます。
タブバー上でタブを別の位置に移動できます。
Dorico は、そのデザイン方針から生まれたいくつもの重要なコンセプトに基づいています。
Dorico SE のメインプロジェクトウィンドウでは、プロジェクトでの作業に必要なすべてのオプションとツールにアクセスできます。同じプロジェクト、または別のプロジェクトを複数のプロジェクトウィンドウで開くことができます。
設定モードと記譜モードの楽譜領域、または再生モードのトラックオーバービューで、現在のタブにどのレイアウトを表示するかを変更できます。たとえば、個々のパートレイアウトを確認する場合などに行ないます。
たとえば楽譜領域で楽譜を表示するスペースを増やすため、または特定のパネルのオプションにアクセスするために、個々のゾーンまたは同時にすべてのゾーンの表示/非表示を切り替えられます。
同じプロジェクトウィンドウに複数のタブを開くことができます。この機能を使って複数のレイアウトを表示したり、同じレイアウトを異なるビューで確認したりできます。たとえば、フルスコアのレイアウトを 1 つのタブではページビューで、別のタブではギャレービューで表示できます。
不要になったレイアウトの個別のタブを閉じることができます。また複数のタブを一度に閉じることができます。
異なるタブ間で切り替えて、楽譜領域に異なるレイアウトを表示できます。
プロジェクトウィンドウを分割して、同時に 2 つのタブを表示できます。分割は垂直または水平方向のいずれかが可能で、異なるレイアウトを上下または左右に並べて表示できます。
タブを別のタブグループに移動できます。これによって、たとえば、異なるレイアウトを比較したり、同じレイアウトで 2 種類のビューを比較したりできます。
同じプロジェクトの別のウィンドウにタブを移動して、新規ウィンドウに同じレイアウトを表示できます。これにより、たとえば 2 つのレイアウトを 2 つのディスプレイで比較できます。
同じプロジェクトを複数のプロジェクトウィンドウで開くことができます。これは同時に複数のレイアウトで作業する場合に便利です。また、1 つのウィンドウでは記譜モード、別のウィンドウでは再生モードのように、複数のウィンドウで同じプロジェクトを異なるモードで表示できます。
プロジェクトウィンドウを画面全体に表示することで、楽譜のスペースを最大限に広げられます。
設定モードと記譜モードでは、楽譜領域のビュータイプを切り替えられます。たとえば、プロジェクトのフルート奏者がピッコロに持ち替える場合、ビュータイプをギャレービューに切り替えることでフルートの譜表に加えてピッコロの譜表も表示できます。
たとえばオペレーティングシステムの言語と Dorico SE で使用する言語が異なる場合、現在のプロジェクトおよびそれ以降に作成するすべてのプロジェクトのユーザーインターフェースで使用する言語を変更できます。
絶対値を使用する「レイアウトオプション (Layout Options)」のページ余白オプションなど、Dorico SE 全体で使用されるデフォルトの優先する基準単位を変更できます。
Dorico SE では、プロジェクトウィンドウや各レイアウトタイプのページなど、さまざまな状況で使用されるカラーを変更できます。
「環境設定 (Preferences)」ダイアログでは、すべてのプロジェクトにおいて Dorico SE がデフォルトでどのように機能するかを変更できます。
「環境設定 (Preferences)」ダイアログの「キーボードショートカット (Key Commands)」ページでは、キーボードショートカットを割り当てられるすべての機能を確認したり、既存のキーボードショートカットを変更したり、キーボードショートカットがデフォルトで割り当てられていない機能にキーボードショートカットを新たに割り当てたりできます。
ジャンプ小節とは、コンピューターのキーボードのみを使用してコマンドを実行したり、現在のレイアウト内の任意の場所に移動したりできる一時的な値フィールドです。
プロジェクトとファイルの処理方法には、プロジェクトおよびその他の形式のファイルを開いて読み込み/書き出しを行なう他に、自動保存とプロジェクトのバックアップも含まれます。
設定モードでは、インストゥルメントやそのインストゥルメントを割り当てるプレーヤー、フロー、レイアウト、ビデオなど、プロジェクトの基本的な要素を設定できます。また、たとえばレイアウトに割り当てられたプレーヤーを変更するなど、それらが互いにどのように作用するかも設定できます。
記譜モードでは、楽譜を入力できます。また、アイテムの位置や音符のピッチを変更したり、音符やアイテムを削除したりして、楽譜を編集できます。ツールボックスとパネルを使用して、最も一般的に使用されるすべての音符および記譜項目を入力できます。
再生モードでは、再生時に楽譜をどのように発音するかを変更できます。たとえば、ミキシングの調節、再生テンプレートの変更、VST インストゥルメントの割り当てなどを行なえます。
印刷モードでは、レイアウトを印刷したり、PDF や SVG などのグラフィックファイルとして書き出したりできます。
ページのサイズを変更したり、音符のスペーシングを調節したりと、プロジェクトのレイアウトとページの形式設定はさまざまな方法で制御できます。
プロパティとは個々の音符およびアイテムに適用される設定です。プロパティを編集することで、それらの外観や位置を変更できるものです。プロパティにはプロパティパネルからアクセスできます。
キーエディターは、複数のコンポーネントで構成される MIDI エディターです。音符やその他の再生アイテム (ノートベロシティー、MIDI CC、テンポを含む) を編集できます。キーエディターには、下ゾーンのキーエディターパネルからアクセスできます。
ミキサーでは、再生時のチャンネルのボリューム、パンニング、サウンドを制御できます。
Dorico SE におけるライブラリーとは、コンピューター上のすべてのプロジェクトで使用できる視覚的なアイテムとオプションを包括的にまとめたものです。出荷時の設定、デフォルトとして保存したカスタムアイテム/オプション、現在のプロジェクトのみで使用できるアイテム/オプションが 1 か所にまとめられています。
他のタブが移動して、ドラッグされたタブがどこに配置されるかを示します。