Dorico Elements のユーザーインターフェースは、すべての重要なツールがすぐに使えるように設計されています。この章では、ユーザーインターフェースの主な機能を紹介します。
Dorico Elements では、プロジェクトウィンドウや各レイアウトタイプのページなど、さまざまな状況で使用されるカラーを変更できます。
Dorico は、そのデザイン方針から生まれたいくつもの重要なコンセプトに基づいています。
Dorico Elements のメインプロジェクトウィンドウでは、プロジェクトでの作業に必要なすべてのオプションとツールにアクセスできます。同じプロジェクト、または別のプロジェクトを複数のプロジェクトウィンドウで開くことができます。
Dorico Elements では、作業スタイルに合わせてワークスペースを設定できます。たとえば複数のタブを開いて、同じウィンドウ内に複数のレイアウトを表示できます。複数のプロジェクトウィンドウに同じプロジェクトを開くこともできます。
Dorico Elements 全体で使用されるカラーテーマを変更できます。たとえば、明るい背景に暗いテキストを表示したい場合は「Light」のテーマに切り替えることができます。初期設定では、Dorico Elements は暗い背景に明るいテキストが表示される「Dark」のテーマを使用します。
ページのカラーをレイアウトごとに変更できます。これにより、たとえばパートレイアウトとフルスコアレイアウトを見分けやすくしたり、楽譜を読みやすくしたりできます。
楽譜領域の背景色を変更できます。背景には、最大 4 色のグラデーションまたは単色を使用できます。また、現在のモードを見分けやすいよう、記譜モードと浄書モードの背景色を個別に変更することもできます。
各譜表の最初の 8 つの声部のカラーや選択したアイテムのカラーなど、楽譜領域でさまざまな目的に使用されるカラーを変更できます。たとえば、特定の色の組み合わせが他の組み合わせよりも読みやすいと感じる場合などに便利です。
Dorico Elements で楽譜とページに使用される色を反転できます (初期設定では黒いページに白で楽譜が表示されます)。そのあと、反転したページの色をカスタマイズして、たとえば青い背景に白で楽譜を表示するなどできます。
個々の音符やアイテムの色を変更できます。たとえば、教材用の練習問題を作成する際に特定のアイテムを目立たせたい場合などに行ないます。この操作は現在のレイアウトとフレームチェーンのみに対して、もしくはすべてのレイアウトとフレームチェーンに対して行なえます。
Dorico Elements では、アプリケーション自体や譜表ラベルのインストゥルメント名など、さまざまな状況で使用する言語を変更できます。
「環境設定 (Preferences)」ダイアログでは、すべてのプロジェクトにおいて Dorico Elements がデフォルトでどのように機能するかを変更できます。
「環境設定 (Preferences)」ダイアログの「キーボードショートカット (Key Commands)」ページでは、キーボードショートカットを割り当てられるすべての機能を確認したり、既存のキーボードショートカットを変更したり、キーボードショートカットがデフォルトで割り当てられていない機能にキーボードショートカットを新たに割り当てたりできます。
ジャンプ小節とは、コンピューターのキーボードのみを使用してコマンドを実行したり、現在のレイアウト内の任意の場所に移動したりできる一時的な値フィールドです。
プロジェクトとファイルの処理方法には、プロジェクトおよびその他の形式のファイルを開いて読み込み/書き出しを行なう他に、自動保存とプロジェクトのバックアップも含まれます。
設定モードでは、インストゥルメントやそのインストゥルメントを割り当てるプレーヤー、フロー、レイアウト、ビデオなど、プロジェクトの基本的な要素を設定できます。また、たとえばレイアウトに割り当てられたプレーヤーを変更するなど、それらが互いにどのように作用するかも設定できます。
記譜モードでは、楽譜を入力できます。また、アイテムの位置や音符のピッチを変更したり、音符やアイテムを削除したりして、楽譜を編集できます。ツールボックスとパネルを使用して、最も一般的に使用されるすべての音符および記譜項目を入力できます。
浄書モードでは、アイテムを削除したり、位置を動かしたり、音符のピッチを変更したりすることなく、プロジェクトで使用するすべてのアイテムの操作や変更を行なえます。また、組段区切りとフレーム区切りを使用して、プロジェクトの各レイアウトの配置設定を指定することもできます。
再生モードでは、再生時に楽譜をどのように発音するかを変更できます。たとえば、ミキシングの調節、再生テンプレートの変更、VST インストゥルメントの割り当てなどを行なえます。
印刷モードでは、レイアウトを印刷したり、PDF や SVG などのグラフィックファイルとして書き出したりできます。
Dorico Elements のページ形式設定は、レイアウトの譜表サイズ、ページの余白、適用されるページテンプレート、適用される配置設定の値、組段区切りとフレーム区切り、フレーム余白などのさまざまな要素によって決まります。
プロパティとは個々の音符およびアイテムに適用される設定です。プロパティを編集することで、それらの外観や位置を変更できるものです。プロパティにはプロパティパネルからアクセスできます。
キーエディターは、複数のコンポーネントで構成される MIDI エディターです。音符やその他の再生アイテム (ノートベロシティー、MIDI CC、テンポを含む) を編集できます。キーエディターには、下ゾーンのキーエディターパネルからアクセスできます。
ミキサーでは、再生時のチャンネルのボリューム、パンニング、サウンドを制御できます。
Dorico Elements におけるライブラリーとは、コンピューター上のすべてのプロジェクトで使用できる視覚的なアイテムとオプションを包括的にまとめたものです。出荷時の設定、デフォルトとして保存したカスタムアイテム/オプション、現在のプロジェクトのみで使用できるアイテム/オプションが 1 か所にまとめられています。