休符を表示用クオンタイズの設定として使用する

前のセクションでは、「音符」に対する表示用クオンタイズ機能を見てきました。さらに、表示用クオンタイズには「休符」という、似たような機能が用意されています。表示される最小の休符を設定するこの機能は、ときに非常に効果的です。

以下の音符を例にして説明します。

ご覧のとおり、最初の音符は、16 分音符後ろに位置しています。この音符の表示用クオンタイズ値を 8 分音符に変更すると、スコアは以下のようになります。

図: 表示用クオンタイズを適用: ノートを8分音符に設定

残念ながら、16 分音符を使うことができないため、最初の音符は 2 番めの音符と同じ場所に移動します。この場合、表示用クオンタイズツールを用いて、小節内の特定の範囲に有効な表示用クオンタイズ値を挿入することで問題を解決することもできますが、もっと簡単な方法があります。音符の表示用クオンタイズ値を 16 分音符に戻し、休符の値を 8 分音符に設定します。これは、8 分音符より短い休符は必要な場合以外は表示してはならない、という指示を意味します。結果は以下のようになります。

図: 表示用クオンタイズを適用: ノートを16分音符に、休符を8分音符に設定

さて、音符はどのように処理されたのでしょうか?8 分音符より小さい休符を必要な場合以外には表示しないよう、プログラムに指示をしました。最初の音符は 16 分音符で 2 つめの位置にあるため、頭に 16 分休符を置く必要がありました。他のすべての休符については、音符を 8 分音符として表示することにより隠れるものであり、必要な休符ではありません。その結果が上の表示です。

このことから、以下の一般的なガイドラインに到達します。

  • 音符の値は、スコアで表示したい最小の位置に合わせて設定します。たとえば、16 分音符の位置にある音符を表示させる場合、音符の値は 16 分音符に設定します。

  • 休符の値には、オンビートに位置し、そのビートに唯一の音符 (拍にぴったり乗り、その拍に他の音符を持たないもの。たとえば、1 拍めの音符が短く、2 拍めまで休符となるような場合) を置いたときに表示したい最小値 (長さ) を設定します。

    表示用クオンタイズでは、音符を 16 (16 分音符) に設定し、休符を 4 (4 分音符) に設定するのが標準的です。