表示用クオンタイズ値の選択に関する注意事項

すでに説明したように、音符の表示用クオンタイズ値は、スコアに表示される最小の音価を意味します。たとえば、上記の例でこの値に 4 分音符を設定した場合、何が起きるかを見てみましょう。

図: 表示用クオンタイズ値を 4 分音符に設定

これはあまり良くありません。もちろん、これでは困ります。この設定は、表示されるフレーズに現れる最小の音符は 4 分音符である、とプログラムに指示してしまったわけです。8 分音符や 16 分音符は存在しないように処理せよと告げたことになります。Cubase はスコアを画面に描くときに、先の 8 分音符に表示用クオンタイズを実行し、4 分音符の位置に移動させてしまいました。このため上の図のような譜面になりました。ここで大切なことですが、プレイボタンをクリックすれば、このフレーズは元の演奏と同じように再生されます。表示用クオンタイズ設定によって変更されるのは録音のスコア画像のみです。

重要

マウスを使用してノートを入力し、完全に正確な音価を入力する場合でも、表示用クオンタイズでは適切な設定が重要です!この設定は、MIDI録音に使用されたクオンタイズ設定とは別のものです。たとえば、音符の表示用クオンタイズを 4 分音符に設定し、マウスのクリックによって 8 分音符の入力を開始した場合、トラックには (MIDIデータとして) 8 分音符が記録されますが、表示されるのは 4 分音符だけです。