Padshop

Padshop 2 は洗練されたグラニュラーシンセサイザー/スペクトラルシンセサイザーです。このインストゥルメントは、時間の経過に沿って大きく展開する複雑なサウンドを作成できます。

完全に独立した 2 つのレイヤーを備え、サンプルセットをそれぞれのレイヤーでグレインオシレーターソースまたはスペクトラルオシレーターソースとして使用できます。各レイヤーで、初期プリセットのサンプルまたはインポートした独自のサンプルを使用できます。これにより、たとえばゆっくりと進行するパッドとリズミカルなパートを組み合わせて独特で魅力的なサウンドを作成できます。新しくなったアルペジエーターにより、これまでにない高度なパターンを作成できます。

「Filter」セクションにはローパス、ハイパス、バンドパス、バンドリジェクトフィルターなど、24 種類のフィルターがあります。統合フィルターディストーションは、アナログチューブディストーションやハードクリッピングエフェクトを生成したり、ビット解像度やサンプル周波数を減衰したりできます。ドラッグアンドドロップに対応した Padshop の 3 つのエンベロープ (「Filter」「Amp」、および「Env 3」)、4 つの LFO (モノフォニックとポリフォニックが 2 つずつ)、およびステップモジュレーターは、多数のデスティネーションの変調に使用できます。

モジュレーションマトリクスには自由に割り当てできる 16 個のモジュレーションが用意されており、たとえば、Cubase から直接操作できるノートエクスプレッションモジュレーションを割り当てることができます。サウンドの仕上げには、3 段階のエフェクトセクションで EQ、コーラス、フランジャー、アンサンブル、フェーザー、複数のディレイなどのさまざまなエフェクトをレイヤーごとに設定したり、グローバルリバーブエフェクトをかけたりできます。

グレインオシレーター

グレインオシレーターはグラニュラーシンセシスを使用します。グラニュラーシンセシスでは、サンプルのほんの一部のみが再生されます。これらはグレインと呼ばれ、任意の順序で再生できます。グレインが終了するたびに新しいグレインが始まります。再生の中断を防ぎノイズを最小限に抑えるため、グレインにはエンベロープが適用されます。非常に短いグレインから、特定のピッチを持つサウンドを生成できます。そのため、明確なピッチを持たないドラムループなどのサンプルやサウンドエフェクトから、ピッチのあるサウンドを抽出することもできます。長いグレインを持つサウンドは、通常、オリジナルサンプルのピッチで再生されます。

スペクトラルオシレーター

スペクトラルオシレーターは、ロードされたサンプルのスペクトラム、つまりサンプルの開始から終了までの周波数、振幅、位相の動きを分析します。分析したスペクトラムは再生用の波形の生成に使用されます。再生マーカーがこのサンプル内を移動すると、激しい動きの波形が生成されます。再生しても波形が動かないほどに、再生速度を遅くすることもできます。さらに、Padshop ではサンプル内の再生位置を変調できます。これによって、たとえば LFO、ステップモジュレーター、またはアルペジエーターのコントローラーレーンを使用してサンプルでの動きを制御できます。「Purity」「Inharmonicity」「Formant Shift」の各パラメーターを使用すると、サウンドを広範囲に操作できます。