「LFO」セクション
シンセゾーン、サンプルゾーン、グレインゾーン、およびウェーブテーブルゾーンには、2 種類のポリフォニック LFO が用意されています。
LFO 1 と LFO 2
ポリフォニックとは、トリガーされるノートによってボイスごとに LFO が計算されることを意味します。これを使用すると、たとえば、ノートごとの個々のピッチモジュレーションで、よりリッチなサウンドを作成できます。LFO は、モジュレーションマトリクスで自由に割り当てることができます。また、追加のエンベロープによって、時間に対するモジュレーションの強さを設定できます。
Mono LFO MIDI モジュールを使用してモノフォニック LFO を構成することもできます。
LFO にアクセスするには、「LFO」セクション上部の各ボタンをクリックします。
グラフィカルエディターでノードを左右にドラッグすることで、エンベロープの時間を調節できます。
グラフィカルエディターでどのノードを利用できるかは、「Envelope Mode」の設定によって異なります。
最初のノードは「Delay」を調整します。
2 番めのノードは「Fade In」を調整します。
3 番めのノードは「Hold」を調整します。
4 番めのノードは「Fade Out」を調整します。
- LFO の「Waveform」と「Shape」
「Sine」はビブラートやトレモロに適したスムーズなモジュレーションを生成します。「Shape」は波形にハーモニクスを付け加えます。
「Triangle」は「Sine」と似ています。「Shape」は三角形の波形を台形に連続的に変化させます。
「Saw」はのこぎり波の周期を生成します。「Shape」は、下降から、三角形、上昇へと波形を連続的に変化させます。
「Pulse」は段階的なモジュレーションを生成します。この場合、モジュレーションは 2 種類の値の間で唐突に切り替わります。「Shape」は、波形のハイの状態とローの状態の比率を連続的に変化させます。「Shape」を 50% に設定した場合、純粋な矩形波が生成されます。
「Ramp」は「Saw」波形と似ています。「Shape」は、のこぎり波が上昇する前の無音状態を広げます。
「Log」は、対数動作のモジュレーションを生成します。「Shape」は、対数曲率を負から正へと連続的に変化させます。
「S & H 1」はランダムに段階化されたモジュレーションを生成します。この場合それぞれのステップはさまざまです。「Shape」は各ステップの間に傾斜を設定し、完全に右に回すと、段階的なモジュレーションがスムーズなランダム信号に変化します。
「S & H 2」は「S & H 1」と似ています。各ステップはランダムなハイとローの値の間で交互に切り替わります。「Shape」は各ステップの間に傾斜を設定し、完全に右に回すと、段階的なモジュレーションがスムーズなランダム信号に変化します。
- Sync Mode
「Sync Mode」は、LFO とホストアプリケーションのテンポを一致させるために使用します。
モジュレーションの速度を Hz (ヘルツ) で調整するには「Off」を選択します。
モジュレーションの速さを拍子の分数で調整するには「Tempo + Retrig」を選択します。付点音符や 3 連音符の値も設定できます。LFO の再開動作は「Retrigger Mode」によって決まります。
モジュレーションの速さを拍子の分数で調整するには「Tempo + Beat」を選択します。付点音符や 3 連音符の値も設定できます。LFO はホストのトランスポートから再開し、プロジェクトの拍子に合わせます。「Retrigger Mode」の設定は反映されません。
補足「Frequency」パラメーターの動作は、選択するオプションによって変わります。
- Retrigger Mode
これは、ノートをトリガーするときに LFO を再トリガーするかどうかを設定します。波形は、「Phase」パラメーターで設定した位置から再開します。
ポリフォニック LFO は、「On」と「Off」を切り替えることができます。
「Off」に設定すると、LFO は自由に動作します。
「On」に設定すると、LFO はトリガーされた各ノートとともに開始します。
- Frequency
モジュレーションの周期、つまり、LFO の速度をコントロールします。
- Phase
LFO が再トリガーされるときに波形の初期段階を設定します。
- Rnd (Random Phase)
LFO が再トリガーされるときに波形の初期段階をランダムにします。
補足「Rnd」をオンにした場合、「Phase」コントロールは使用できません。
- Delay
ノートを発音する時点と LFO が有効になる時点の間のディレイタイムを指定します。
- Fade In
ノートがトリガーされて「Delay」の時間が経過したあとで LFO がフェードインするまでの時間を指定します。
- Hold
フェードアウトが始まるまでに LFO が動作する時間を設定します。
補足「Hold」は、「One Shot」および「Hold + Fade Out」エンベロープモードでのみ使用できます。
- Fade Out
ホールド時間が経過するかまたはノートの発音を停止してから LFO がフェードアウトするまでの時間を指定します。
補足フェードアウトを無効にするには、「One Shot + Sustain」または 「Sustain」エンベロープモードを使用します。これにより、ノートの発音を停止したときにモジュレーションが変化しなくなります。
- Inv (エンベロープの反転)
オンにすると、LFO エンベロープの動作が反転します。つまり、LFO モジュレーションは最大レベルで開始し、「Fade In」パラメーターで指定された時間内にゼロまで減少します。「Hold」時間が経過するかまたはキーを放すと、モジュレーションは「Fade Out」パラメーターで指定された時間内に最大レベルまで増加します。
- Envelope Mode
キーボードでの演奏に対して LFO エンベロープがどのように反応するかを指定できます。「One Shot」モードは、ノートオフイベントに反応しません。
「Delay」、「Fade In」、「Hold」および「Fade Out」パラメーターで指定した時間内に開始から終了までエンベロープを再生するには、「One Shot」を選択します。
「One Shot + Sustain」は「One Shot」と似ています。ノートを発音する場合、必ず「Delay」パラメーターと「Fade In」パラメーターが適用されます。「Hold」パラメーターと「Fade Out」パラメーターは使用できません。
「Hold + Fade Out」を選択した場合、ノートを発音すると、「Delay」パラメーターと「Fade In」パラメーターが適用されます。「Hold」パラメーターで指定された時間が経過するか、キーを放すと、エンベロープはフェードアウトします。フェードイン動作中にキーを放すと、現在のレベルからフェードアウトが始まります。
「Sustain + Fade Out」を選択した場合、ノートを発音すると、「Delay」パラメーターと「Fade In」パラメーターが適用されます。「Hold」パラメーターは使用できません。キーを放すと、フェードアウトが適用されます。フェードイン動作中にキーを放すと、現在のレベルからフェードアウトが始まります。
「Sustain」を選択した場合、ノートを発音すると、「Delay」パラメーターと「Fade In」パラメーターが適用されます。「Hold」パラメーターと「Fade Out」パラメーターは使用できません。フェードイン動作中にキーを放すと、現在のレベルがサステインされます。これは、キーを放したときにモジュレーションが変化するのを防止します。