「Main」タブ

「Main」タブでは、パッドのサンプル割り当てと、最も重要なパラメーターを設定できます。

「Main」タブには簡単なサンプルエディターが表示されます。ディスプレイで、サンプルの開始マーカーと終了マーカー、フェードインマーカーとフェードアウトマーカー、フェードカーブを調節できます。

Mode

パッドのサンプルのトリガーモードを設定します。

  • 「Velocity」モードでは、入力ベロシティーに応じて再生されるサンプルが決まります。

  • 「Layer」モードでは、ベロシティーに関係なく、すべてのサンプルが同時に再生されます。

  • 「Round Robin」モードでは、サンプルは左から右に次々繰り返し再生されます。

  • 「Random」モードでは、サンプルはランダムに再生されます。同じサンプルが繰り返し再生される場合があります。

  • 「Random Exclusive」モードでは、サンプルはランダムに再生されますが、同じサンプルは繰り返して再生されません。

Poly

パッドのポリフォニーの最大数を設定します。たとえば、4 に設定すると、ノートの発音を停止するまでにパッドを 4 回トリガーできます。

補足

ポリフォニー値は同時に発音できるノートの数を表わします。そのため、パッドでレイヤーになったサンプルをトリガーすると、実際のサンプルボイス数は非常に大きくなる場合があります。

Fade

ボイスの発音が停止したときにボイスがフェードアウトするまでにかかる時間を指定します。

補足

パッドの別々のサンプルに対し異なるフェード設定を指定できます。

Exclusive Group

パッドを 32 の排他グループのいずれかに割り当てることができます。同じグループ内のパッドが同時に再生されることはありません。新しいノートが発音されると前のノートは停止します。

ボリューム

サンプルのレベルを設定します。

Pan

ステレオでのサンプルの定位を設定します。

Coarse

チューニングを半音単位で調整します。

Fine

ピッチをセント単位で調節します。

Cutoff

フィルターのカットオフ周波数をコントロールします。

補足

「Cutoff」「Resonance」「Distortion」は、フィルターが使用されている場合のみ設定できます。

Resonance

フィルターのレゾナンスを設定します。

Distortion

ディストーションの量を設定します。このパラメーターの効果は、選択したフィルターモードによって異なります。

Output

サンプルがルーティングされる出力先を設定します。使用できる出力は以下のとおりです。

  • 「Kit」ミキサー

  • 16 個の「Agent」ミキサーチャンネルのいずれか。

  • プラグインの 16 個のステレオ出力バスのいずれか。

    を Steinberg 製 DAW で使用する場合、メニューからプラグイン出力を選択すると、自動的にホストアプリケーションでこの出力が有効になります。最初のステレオ出力は「Master」出力になります。この出力は常に有効です。

    補足

    ホストアプリケーションで無効になっている出力にルーティングされたサンプルは、自動的にプラグインの「Master」出力に送信されます。

  • AUX チャンネルのいずれか。この場合、たとえばサブグループを作成できます。

補足

これらのすべての出力には、Insert エフェクトを含められます。

Playback Quality

クオリティを設定します。

  • 「Standard」: 元のビット解像度とサンプリングレートでサンプルを再生します。

  • 「Vintage」: 初期の 12 ビットドラムマシンの音質をエミュレートします。サンプルをディチューンすることにより、典型的なエイリアスノイズを発生させます。サンプリングレートは 26040Hz に制限されます。

  • 「Turntable」: 「Vintage」モードと似ています。サンプルは 12 ビット/26040Hz で再生されます。このモードを使用するのは、ヒップホッププロデューサーの典型的なワークフローに沿って制作する場合です。最初のデジタルドラムマシンは非常に限られた RAM しか搭載していなかったため、ターンテーブルは 33 1/3RPM ではなく 45RPM でサンプリングされていました。これは、より多くのサンプルを RAM に保存するためです。再生時にはサンプルのピッチをチューンダウンすることで、ピッチの変化を補正していました。その結果発生していたのが、初期のデジタルドラムマシンでよく聴かれる、あの歪みとエイリアスノイズです。

補足

サンプルに「Vintage」または「Turntable」を選択した場合、「Sample」タブのオーディオワープ機能を使用してサンプルを編集できません。オーディオワープを使用しているサンプルに対してこのいずれかのモードを選択しようとすると、警告メッセージが表示されます。

LP/BP/HP

フィルタータイプを設定します。「Classic」「Tube Drive」「Hard Clip」「Bit Red」「Rate Red」から選択できます。

フィルターをオフにするには、「Off」を選択します。

Filter Shape
  • LP24、18、12、および 6 は、それぞれ 24、18、12、および 6dB/oct のローパスフィルターです。カットオフより上の周波数を減衰します。

  • BP12 および BP24 は、それぞれ 12 および 24dB/oct のバンドパスフィルターです。カットオフを中心に上下の周波数を減衰します。

  • HP6 + LP18 および HP6 + LP12 は、それぞれ 6dB/oct のハイパスフィルターと、18 および 12dB/oct のローパスフィルターを組み合わせたものです (非対称バンドパスフィルター)。カットオフを中心に上下の周波数を減衰します。カットオフより上の周波数がより多く減衰されます。

  • HP12 + LP6 および HP18 + LP6 は、それぞれ 12 および 18dB/oct のハイパスフィルターと、6dB/oct のローパスフィルターを組み合わせたものです (非対称バンドパスフィルター)。カットオフを中心に上下の周波数を減衰します。カットオフより下の周波数がより多く減衰されます。

  • HP24、18、12、および 6 は、それぞれ 24、18、12、および 6dB/oct のハイパスフィルターです。カットオフより下の周波数を減衰します。

  • BR12 および BR24 は、それぞれ 12 および 24dB/oct のバンドリジェクトフィルターです。カットオフ付近の周波数を減衰します。

  • BR12 + LP6 および BR12 + LP12 は、それぞれ 12dB/oct のバンドリジェクトフィルターと、6 および 12dB/oct のローパスフィルターを組み合わせたものです。カットオフ付近およびその上の周波数を減衰します。

  • BP12 + BR12 は、12dB/oct のバンドパスフィルターと 12dB/oct のバンドリジェクトフィルターです。カットオフを中心に上下およびその付近の周波数を減衰します。

  • HP6 + BR12 および HP12 + BR12 は、6 および 12dB/oct のハイパスフィルターと、12dB/oct のバンドリジェクトフィルターを組み合わせたものです。カットオフの下およびその付近の周波数を減衰します。

  • AP は、18dB/oct のオールパスフィルターです。カットオフ付近の周波数を減衰します。

  • AP + LP6 は、18dB/oct のオールパスフィルターと 6dB/oct のローパスフィルターです。カットオフ付近およびその上の周波数を減衰します。

  • HP6 + AP は、6dB/oct のハイパスフィルターと 18dB/oct のオールパスフィルターです。カットオフ付近およびその下の周波数を減衰します。