パラメーターセクション

このセクションには、サウンドを形成し、ベースの演奏をコントロールするパラメーターが用意されています。ピックアップ構成やプレイヤーを選択したり、「Level」「Tone」を調節したりできます。ここでは、キーボードでの演奏をレガートやスライドなどのベースアーティキュレーションに変換する最適な方法を定義できます。

DI–Amp/FX

使用される 2 つのバス、「DI」「Amp/FX」の間のミックスを設定します。

「DI」バスはベースの純粋なドライ信号を出力します。

「Amp/FX」バスはエフェクトとベースアンプを介して出力します。

Pickup

ピックアップ構成を選択できます。Electric Bass には、個別のシングルコイルピックアップとしても使用できるハムバッカーリアピックアップとシングルコイルフロントピックアップが付属しています。この柔軟な設定により、有名なクラシックエレキベースモデルのピックアップ構成をエミュレートできるだけでなく、これらをさまざまに組み合わせることでサウンドの可能性が広がります。

  • 「J-Bass」は 2 つのシングルコイルピックアップを、1 つはブリッジポジション、1 つはネックポジションで使用します。

  • 「P-Bass」は 1 つのシングルコイルピックアップをネックポジションで使用します。

  • 「MM-Bass」は 1 つのハムバッカーピックアップをブリッジポジションで使用します。

  • 「All Pickup」はすべてのピックアップを組み合わせて使用します。

  • 「Neck Only」は 1 つのシングルコイルピックアップをネックポジションで使用します。

    「P-Bass」との違いは「Tone」コントロールの動作がわずかに異なることです。

  • 「Bridge Only」は 1 つのシングルコイルピックアップをブリッジポジションで使用します。

  • 「StereoRick」は 2 つのシングルコイルピックアップを、ステレオ信号の左右に 1 つずつ分散させて使用します。

Articulation

Electric Bass には 7 種類のアーティキュレーションが用意されています。

アーティキュレーションはプログラムに保存されます。つまり、新しいプログラムをロードすると「Articulation」設定が変更される場合があります。

  • 「Sustain」アーティキュレーションを選択すると、弦が指で演奏されます。

  • 「Slap」アーティキュレーションを選択すると、弦がスラップされます。

  • 「Sustain Pick」アーティキュレーションを選択すると、弦がピックで演奏されます。

  • 「Slap-Pull」アーティキュレーションを選択すると、3 本の低音弦 (B、E、A) はスラップされ、2 本の高音弦 (D、G) はプルされます。

  • 「Mute」アーティキュレーションを選択すると、弦はミュートされ、指で演奏されます。

  • 「Artificial Harmonics」アーティキュレーションを選択すると、指で弦を押さえた状態でハーモニクスが演奏されます。

  • 「Natural Harmonics」アーティキュレーションを選択すると、開放弦でハーモニクスが演奏されます。

    補足

    1 本の弦のすべてのハーモニクスは、対応する MIDI ノートにマッピングされ、ベロシティー範囲に割り当てられます。

Player

ベースプレイヤーを選択できます。使用できるプレイヤーは、主に、ノートを演奏する弦とフレットポジション、フレットボードを横切る手の動きを最小限に抑えるか、より多様な演奏スタイルを用いるかなどの演奏方法よって異なります。

  • デフォルトの「Standard」プレイヤーは、次のノートに最も近くて届きやすいフレットボード上の位置に移動します。

  • 「Avoid Open Strings」は同じアルゴリズムに基づいていますが、このプレイヤーは開放弦を演奏しません。

その他、以下のプレイヤーを使用できます。

  • Blues

  • Country

  • Funk

  • Jazz

  • Metal

  • Octaves

  • Pop

  • Rock

  • R&B

  • Walking Bass

これらのプレーヤーは、それぞれの音楽スタイルとそのジャンルの有名なベース奏者が使用する奏法に基づいています。

Level

ベースの出力レベルを調節します。

Tone

ベースの音色を調節します。

補足

「Tone」コントロールの動作は「Pickup」パラメーターの設定に応じて変化します。

Ghost Notes

ベロシティーが低い場合にゴーストノートをトリガーするには、このオプションをオンにします。右側の値フィールドにゴーストノートのスレッショルドを指定できます。

補足

ゴーストノートは「Mute」「Natural Harmonics」「Artificial Harmonics」アーティキュレーションには使用できません。

「Sustain」および「Sustain Pick」アーティキュレーションのオプション

「Sustain」または「Sustain Pick」アーティキュレーションでは、適用できる場合に使用される自動トランジションを使用できます。

Auto Legato

このオプションをオンにすると、レガートで演奏される連続するノートの間にレガートトランジションが使用されます。

実際のエレキベースでレガートを演奏する場合、弦を指やピックで何度もはじくのではなく、別の指で弦を抑える (ハンマリングオン)、または音が鳴っている間に弦から指を引く (プリングオフ) ことで演奏を行ないます。どちらの動作も、新しい音をトリガーするのに十分な明瞭さで行なわれる必要があります。「Auto Legato」はこの動作をエミュレートします。

ノートをレガートで発音する場合、2 番めのノートを放したときに最初のノートがまだ押さえられていると、最初のレガートノートが再トリガーされます。

補足

「Auto Legato」は、2 番めのノートが半音 3 つ分の範囲内で、なおかつ現在のハンドポジション内にある場合に適用されます。

Auto Slide

ノートをレガートで発音する際に、1 つのノートから次のノートへとスライドするにはこのオプションをオンにします。

補足

「Auto Slide」は、2 番めのノートが半音 3 つ分よりも離れていて、なおかつ現在のハンドポジション内にある場合に適用されます。

補足

2 つのノート間にスライドを強制的に適用するには、ノートを発音する前に MIDI キーボードで B-1 を押します。これは、スライドの演奏が物理的に可能な場合、つまり 2 つのノートが同じ弦上にある場合に機能します。