インストゥルメント

Dorico SE における、インストゥルメントとは、ピアノ、フルート、バイオリンなど、個々の楽器を指します。またソプラノやテナーなどのボーカルもインストゥルメントと見なされます。

演奏者が楽器を持つのと同じように、Dorico SE ではプレーヤーがインストゥルメントを持ちます。セクションプレーヤーが持てるインストゥルメントは 1 つだけですが、ソロプレーヤーは複数のインストゥルメントを持つことができます。これにより、オーボエとイングリッシュホルンを持ち替えるプレーヤーのインストゥルメントを切り替える場合などに、インストゥルメントを簡単に変更できます。

これは、インストゥルメントを割り当てる前に、まずプレーヤーまたはアンサンブルを追加する必要があることを意味します。そのあと、必要に応じてプレーヤーやアンサンブルをグループに割り当てることもできます。アンサンブルを追加すると、そのアンサンブルに適したインストゥルメントがプレーヤーに自動的に追加されます。

各インストゥルメントには独自の譜表が自動的に割り当てられますが、インストゥルメントの変更を許可した場合は、音符が重ならない限り、同じソロプレーヤーに割り当てられた複数のインストゥルメントの楽譜が 1 つの譜表に表示されます。初期設定では、すべてのレイアウトでインストゥルメントの変更が許可されており、インストゥルメントの変更ラベルが自動的に表示されます。つまり、プレーヤーに割り当てられているインストゥルメントのうち、一番上のインストゥルメントのみが楽譜領域に自動的に表示されます。すべてのインストゥルメントの譜表はギャレービューで表示でき、インストゥルメントの変更はレイアウトごとに個別に許可または禁止できます。また、空白の譜表の表示/非表示はレイアウトごとに個別に切り替えることができます。

Dorico SE ではインストゥルメントの範囲が制限されておらず、各インストゥルメントのすべての音域にあらゆるピッチを記譜できます。ただし、再生モードのピアノロールエディターに表示できるのは 0~127 の MIDI ノート範囲のピッチのみです。また、割り当てられた VST インストゥルメントのサンプル範囲外のピッチを入力した場合、そのピッチは再生されません。

インストゥルメントはいつでも変更でき、プレーヤーへの追加やプレーヤーからの削除、プレーヤー間のインストゥルメントの移動も行なえます。