アーティキュレーション

アーティキュレーションは、音符および和音の上下に記譜される記号のことを指します。アーティキュレーションを使用すると、音符のアタックや、記譜されたデュレーションに対して実際に音を出す長さを演奏者に指示することができます。

Dorico Pro では、アーティキュレーションは、あらゆるインストゥルメントに共通する形で音符の演奏方法を変化させるものと定義しています。

ボウイング指示、ハーモニクスやタンギングなどの指示は、個別のインストゥルメントグループに適用されるため、Dorico Pro では演奏技法と位置づけられています。演奏技法はウィンドウ右側の記譜パネルに表示されます。

アーティキュレーションは以下のタイプに分類されます。

アーティキュレーション (強弱)

音符の最初にかかる強いアタックを示します。アクセントとマルカートがこれにあたります。マルカートは⁠強アクセント⁠とも呼ばれ、Dorico Pro の初期設定では、これらのアーティキュレーションを音符またはタイのつながりの開始位置に表示します。

アーティキュレーション (デュレーション)

記譜された音符よりも短いデュレーションを示します。スタッカティッシモ、スタッカート、テヌート、スタッカートテヌートがこれにあたります。スタッカートテヌートは⁠ルレ (louré)⁠ とも呼ばれます。Dorico Pro の初期設定では、音符にタイが付いている場合、デュレーションのアーティキュレーションをタイでつながれた最後の音符の上に表示します。

アーティキュレーション (強調)

現在の拍子に反する場所での強調や無強調を記号で示します。Dorico Pro の初期設定では、アーティキュレーションを音符またはタイのつながりの開始位置に表示します。

アーティキュレーションは、記譜モードの音符パネル下部に表示されます。

Dorico Pro では、アーティキュレーションは、楽譜の前後関係に従って音符や和音の符頭側または符尾側に自動的に配置されます。音符または和音には、3 種類のアーティキュレーションからそれぞれ 1 つずつを選択して表示できます。

インストゥルメントのタイプと使用する再生デバイスの両方に基づいてアーティキュレーションの再生時の効果を変更するには、「再生 (Play)」 > 「再生オプション (Playback Options)」「強弱記号 (Dynamics)」ページにある「音符の強弱 (Note Dynamics)」セクションで設定を行ないます。