ポップオーバーを使った弱起 (アウフタクト) の入力

拍子記号のポップオーバーを使用して、弱起 (アウフタクト) を拍子記号の一部として入力できます。音符の入力中に行なうことも、既存の楽譜に追加することもできます。弱起付きの拍子記号を 1 つの譜表だけに入力することもできます。

補足

挿入モードがオンになっていない限り、新しい拍子記号に応じて小節を埋めるための拍が影響を受ける領域の終わりに自動的に追加されることはありません。

手順

  1. 記譜モードで、以下のいずれかの操作を行ないます。
    • 音符の入力を開始します。

    • 弱起を入力する位置にあるアイテムを選択します。単一の譜表に弱起を入力するには、その譜表のみに属するアイテムを選択します。

  2. 特定の複数の譜表に同時に弱起 (アウフタクト) を入力する場合は、それらの譜表にキャレットを伸ばします。
  3. 弱起の影響を受ける領域の終わりに、必要に応じて拍が自動的に追加されるようにするには、[I] を押して挿入モードを有効にします。
  4. [Shift]+[M] を押して拍子記号のポップオーバーを開きます。
  5. 使用する拍子記号と弱起 (アウフタクト) の数をポップオーバーに入力します。

    たとえば、符点 8 分音符 1 つ分の上拍が付いた 3/4 の拍子記号を入力するには「3/4,0.75」と入力し、4 分音符 1 つ分の上拍が付いた 4/4 の拍子記号を入力するには「4/4,1」と入力します。コンマのあとの数字は、拍子記号の分母で指定されたリズム単位の倍数を示します。

  6. 以下のいずれかの操作を行なって、弱起 (アウフタクト) を入力してポップオーバーを閉じます。
    • すべての譜表に弱起 (アウフタクト) を入力するには、[Return] を押します。

    • 選択した譜表またはキャレットが伸びている譜表にのみ弱起 (アウフタクト) を入力するには、[Alt/Opt]+[Return] を押します。

結果

音符の入力中は、小節の途中であっても、指定した拍子記号の一部としてキャレットの位置に弱起が入力されます。

楽譜に弱起を追加する場合、最初に選択したアイテムの位置に指定した拍子記号の一部として弱起が追加されます。拍子記号は、小節の途中であっても、小節線、調号、音部記号の右側、その他のアイテムの左側に表示されます。既存の拍子記号を選択した場合、その拍子記号が新しい弱起付きの拍子記号に直接置き換わります。

後続のすべての小節は、次の拍子記号またはフローの終わりのいずれか早い方の位置まで、入力した拍子記号に従います。Dorico Pro によって必要に応じて小節が自動的に入力および移動されるため、後続の楽譜の小節は正しくなります。

補足

既存の音符に弱起付きの拍子記号を追加した場合、Dorico Pro はその開始位置に自動的に拍を挿入しません。フローの開始位置に弱起を追加すると、そのフローは最初の完全小節からではなく、弱起から開始されます。開始位置に拍を挿入して、既存の音符を後ろにずらすことができます。