コンデンシングのフローごとの記譜オプション

「記譜 (Write)」 > 「記譜オプション (Notation Options)」「コンデンシング (Condensing)」ページには、コンデンシングをフローごとに個別に制御するためのオプションがあります。

「コンデンシング (Condensing)」ページには以下のオプションがあります。

フレーズ全体でのユニゾン方法 (Whole-phrase unison approach)

完全に一致するフレーズをコンデンシングされた譜表上でどのように表示するかを選択できます。

  • 単一の符尾でのユニゾンを許可 (Allow single-stem unison): ユニゾンフレーズは単一の符尾を持つ単一の符頭として表示され、任意の数のプレーヤーを表わすことができます。

  • 単一の符尾でのユニゾンを禁止 (Prevent single-stem unison): ユニゾンフレーズはプレーヤーごとに個別の符頭と符尾で表示されます。

フレーズの一部でのユニゾン方法 (Mid-phrase unison approach)

完全に一致しないフレーズ内の個々のユニゾンの音符をどのように表示するかを選択できます。

  • フレーズの一部でのユニゾンを許可 (Allow mid-phrase unisons): フレーズの一部でのユニゾンの音符を単一の符尾で表示します。

  • フレーズの一部でのユニゾンを禁止 (Prevent mid-phrase unisons): フレーズの一部でのユニゾンの音符を個別の符尾で表示します。

ピッチまたぎの方法 (Pitch crossing approach)

ピッチまたぎが起こるのは、符尾が上向きの声部の音符のピッチが符尾が下向きの声部の音符のピッチよりも低くなる場合です。このオプションは、いくつかの音符のピッチが交差する場合でも複数のプレーヤーで譜表を共有できるようにするか、あるいはフレーズにピッチまたぎが含まれる場合にそのプレーヤーのコンデンシングを無効にするかを選択するものです。

  • あらゆるピッチまたぎを許可 (Allow unlimited pitch crossing): ピッチまたぎの有無に関係なく、コンデンシングを常に許可します。

  • ピッチまたぎを制限 (Limit pitch crossing): ピッチまたぎの数が設定した値よりも少ない領域でのみコンデンシングを許可します。

領域内でのピッチまたぎの最大数 (Maximum number of pitch crosses in region)

各領域でコンデンシングを許可するピッチまたぎの最大数を設定できます。初期設定では、「1」に設定されています。

臨時記号の表示/非表示の上書き (Accidental visibility overrides)

プロパティ設定をコピーするか、プロパティ範囲が「グローバル (Globally)」に設定された状態で臨時記号の表示タイプを変更するときに、コンデンシングされていない譜表の臨時記号の表示タイプのプロパティ設定をコンデンシングされた譜表にも適用するかどうかを選択できます。

  • コンデンシングされた譜表にコピー (Propagate to condensed staves): 臨時記号の表示タイプをコンデンシングされた譜表にコピーします。

  • コンデンシングされた譜表にコピーしない (Do not propagate to condensed staves): 臨時記号の表示タイプをコンデンシングされた譜表にコピーしません。

音符とコードのアマルガメーション方法 (Amalgamation approach for notes and chords)

プレーヤー同士のリズムが一致する部分と異なる部分が混在する場合に、コンデンシングされた譜表上の音符とコードを、符尾が上向きの 1 つの声部に結合するかどうかを選択できます。

  • アマルガメーションを許可 (Allow amalgamation): プレーヤー同士のリズムが一致する場合に、符尾が上向きの 1 つの声部に音符とコードを結合します。

  • アマルガメーションを禁止 (Prevent amalgamation): プレーヤー同士のリズムが一致しても、音符とコードを結合せず、2 つの声部に分かれたままにします。

スラーのアマルガメーション方法 (Amalgamation approach for slurs)

2 つの声部の同じ位置に同じデュレーションのスラーが存在する場合に、それらのスラーを結合するかどうかを選択できます。

  • スラーのアマルガメーションを許可 (Allow amalgamation of slurs): 一致するスラーが結合され、2 つの声部のスラーが単一のスラーとして表示されます。

  • 符尾が下向きの声部でのスラーのアマルガメーションを禁止 (Prevent amalgamation for slurs in down-stem voice): スラーは声部ごとに個別に表示されます。

  • すべてのスラーのアマルガメーションを禁止 (Prevent amalgamation for all slurs): スラーは声部ごとに個別に表示されます。符尾が上向きの声部に部分的に結合されていた音符は、強制的に符尾が下向きの声部に表示されます。

演奏技法のアマルガメーション方法 (Amalgamation approach for playing techniques)

2 つの声部の同じ位置に同じ演奏技法が使われている場合に、その演奏技法を結合するかどうかを選択できます。

  • アマルガメーションを許可 (Allow amalgamation): 2 つの声部に対して演奏技法を 1 つ表示します。演奏技法は、演奏技法のデフォルトの位置に応じて譜表の上または下に表示されます。

  • アマルガメーションを禁止 (Prevent amalgamation): 譜表の上下両方に演奏技法を表示します。

組段の一部でサイレントのプレーヤーのコンデンシング (Condensing for players inactive for some of the system)

同じ組段内にアクティブのプレーヤーとサイレントのプレーヤーがいて、コンデンシンググループ内のほかのプレーヤーに音符がある場合に、サイレントのプレーヤーをどのようにコンデンシングして表示するかを選択できます。

  • 休符を非表示にし、アクティブのプレーヤーをラベル付け (Hide rests and label active player): アクティブのプレーヤーの楽譜だけが、アクティブのプレーヤー用のプレーヤーラベルが表示された状態でコンデンシングされた譜表上に表示されます。サイレントのプレーヤーの休符は表示されません。

  • 休符を表示し、ラベルを非表示 (Show rests and omit labels): コンデンシングされた譜表上にサイレントのプレーヤーの休符を表示しますが、追加のプレーヤーラベルは表示しません。

サイレントのプレーヤーの休符を非表示にする場合 (When hiding rests for inactive players)

どのような状況でサイレントのプレーヤーの休符を非表示にするかを選択できます。このオプションは、「組段の一部でサイレントのプレーヤーのコンデンシング (Condensing for players inactive for some of the system)」「休符を非表示にし、アクティブのプレーヤーをラベル付け (Hide rests and label active player)」を選択した場合にのみ適用されます。

  • 小節の開始位置と終了位置にある休符のみを非表示 (Hide rests only at the start or end of bars): 小節線の位置で範囲が開始または終了する休符のみが非表示になります。出版社によってはこの表記規則を採用しているところがあります。休符の数は増えますが、プレーヤーラベルの数は少なくなります。

  • すべての休符を非表示 (Hide rests at any position): すべての休符が非表示になります。休符の数は少なくなりますが、プレーヤーラベルの数は増えます。

非表示を許可する休符の範囲の最小値 (Minimum length of range of rests to allow hiding)

その値を超える場合に休符を非表示にするデュレーションのしきい値を設定できます。出版社によっては、音符間の 2 拍の休符のようにデュレーションの短い休符は表示し、デュレーションの長い休符は非表示にするという表記規則を採用しているところがあります。

組段全体でサイレントのプレーヤーのコンデンシング (Condensing for players inactive for the whole system)

サイレントのプレーヤーが組段全体を通してサイレントであり、コンデンシンググループ内のほかのプレーヤーに音符がある場合に、そのサイレントのプレーヤーをどのようにコンデンシングして表示するかを選択できます。

  • アクティブのプレーヤーと合わせる (Pair with active player): コンデンシングされた譜表上に、少なくとも 1 人のアクティブプレーヤーと一緒に (ただし異なる声部に) サイレントのプレーヤーを表示します。サイレントのプレーヤーには、必要に応じて休符が表示されます。

  • 譜表ラベルに含む (Include in staff label): コンデンシングされた譜表上の譜表ラベルにはサイレントのプレーヤーの数を含めますが、サイレントのプレーヤーの休符は表示されません。コンデンシングされた譜表にはアクティブのプレーヤーの楽譜だけが表示されます。

  • コンデンシングしない (Do not condense): 範囲全体にわたって演奏しないプレーヤーは、組段のコンデンシングから除外され、コンデンシングされていない個別の譜表に表示されます。これらの譜表は空白と見なされ、空白の譜表の表示/非表示に関するレイアウトごとの設定に従います。

補足

これらのオプションは選択したフロー全体に適用されます。ただし、コンデンシング方法の変更を使用すれば、選択した位置から先や選択したコンデンシンググループだけそれらを上書きできます。