打楽器キットと個々の打楽器インストゥルメント

打楽器キットでは、1 人のプレーヤーに同時に割り当てられた複数の無音程打楽器をいくつかの方法で表示できます。キットに組み込まれていない複数の打楽器は、初期設定では現在演奏中のインストゥルメントのみ表示する 1 本の線上に表示されます。

打楽器キットの一般的なものとして、ドラムセットが挙げられます。ドラムセットは、フレームに取り付けられた複数の個別のインストゥルメントによって構成され、記譜は通常、標準の 5 線譜上に行なわれます。それぞれのインストゥルメントには譜表上の固有の位置や、場合によっては固有の符頭タイプが割り振られます。同様に、Dorico Pro ではボンゴのペアもデフォルトの打楽器キットです。これは 2 つのボンゴドラムから構成され、通常 2 線のグリッド上に記譜されます。小さい方が上の線、大きい方が下の線に表示されます。

プレーヤーに割り当てられたインストゥルメントが 1 つか 2 つしかない場合は、個々の打楽器を個別に表示する方が適切な場合もあります。ただし、打楽器をキットに組み込むと楽譜表示の柔軟性が向上し、レイアウトごとに個別に変化させられます。また、キットではインストゥルメントのラベルもより強力に制御できます。

Dorico Pro では、「設定 (Setup)」 > 「レイアウトオプション (Layout Options)」「プレーヤー (Players)」のページでインストゥルメントの変更がオンになっている場合、有音程楽器と同様にインストゥルメントからインストゥルメントへの切り替えを行なえます。

補足

設定モードの「プレーヤー (Players)」パネルにあるプレーヤーカードのキットインストゥルメントは緑色で表示されますが、打楽器キットに属さない個々の打楽器インストゥルメントは、他のインストゥルメントと同様水色で表示されます。