譜表に対するフィンガリングの位置の変更

Dorico Pro はフィンガリングの位置について自動的に表記規則に従いますが、フレット楽器以外のインストゥルメントのフィンガリングは、プロジェクト全体の設定とは別に譜表の上または下に表示できます。この操作は現在のレイアウトとフレームチェーンのみに対して、もしくはすべてのレイアウトとフレームチェーンに対して行なえます。

表記規則に従うと、鍵盤楽器のフィンガリングは右手の譜表の上、および左手の譜表の下に配置されます。弦楽器および金管楽器のフィンガリングは常に譜表の上に配置されます。

補足

これらの手順は、フレット楽器以外のインストゥルメントにのみ適用されます。

前提

  • 浄書モードの場合は、浄書ツールボックスで「グラフィックの編集 (Graphic Editing)」を選択しておきます。

  • ローカルのプロパティ変更に関して、適切なプロパティ範囲を選択しておきます。

手順

  1. 譜表に対する位置を変更するフィンガリングを選択します。この操作は記譜モードおよび浄書モードで行なえます。
  2. プロパティパネルの「フィンガリングとポジション (Fingering and Positions)」のグループで、「譜表との相対位置 (Staff-relative position)」をオンにします。
  3. 以下のいずれかのオプションを選択します。
    • 上 (Above)

    • 下 (Below)

結果

選択したフィンガリングが譜表の上または下に表示されます。プロパティ範囲を「ローカル (Locally)」に設定している場合、この変更は現在のレイアウトおよびフレームチェーンのみに影響します。

ヒント
  • また、浄書モードでフィンガリングを選択して [F] を押すことで、譜表に対するフィンガリングの位置を変更することもできます。

  • 「浄書 (Engrave)」 > 「浄書オプション (Engraving Options)」にある「フィンガリング (Fingering)」のページでは、譜表に対するフィンガリングの位置が声部の向きに従うようプロジェクト全体で設定できます。

    これは、フィンガリングが上段の譜表の上および下段の譜表の下に配置されるだけでは分かりづらい場合がある、複雑な対位法による楽譜に効果的です。