アーティキュレーションの位置

アーティキュレーションの位置に関しては音符、譜表、および譜表線に対する配置規則が確立されており、これによりアーティキュレーションは常に見やすい位置に配置されます。スタッカートのようなサイズの小さいアーティキュレーションは、譜表線に対する正確な配置が特に重要です。

アーティキュレーションは、初期設定で符頭側に配置されますが、以下の場合は例外となります。

  • 単一の声部では、使用される音符や和音の符尾の方向に関わらず、マルカートは常に譜表の上に配置されます。複声部では、マルカートは譜表の下に配置される場合もあります。

  • 複声部がオンになっている場合、アーティキュレーションは音符か和音の符尾側の末尾に配置されます。これにより、符尾が上向きの音符に付くアーティキュレーションと、符尾が下向きの音符に付くアーティキュレーションが明確になります。

  • 音符が第 3 線またはそのすぐ上やすぐ下の間 (第 2 間または第 3 間) に位置する場合、第 1 間の縦幅より小さいアーティキュレーションは、1 つ隣の空いているスペースの中央に配置されます。これは通常スタッカートおよびテヌートにのみ適用されます。譜表の中央部にある音符にスタッカートテヌートが付く場合、アーティキュレーションを構成する部分が分割され、それぞれ別のスペースに配置されます。

  • アーティキュレーションが譜表内に収まらない場合や、音符が譜表の上下に位置する場合は、アーティキュレーションは譜表の外側に配置されます。

  • 音符または和音がタイでつながれ、タイが符頭の上または下に配置される場合、音符または和音の符頭側に配置されるアーティキュレーションは、タイの終端と重ならないように、1/4 スペースのオフセットが追加されます。

符頭側のアーティキュレーションは常に符頭に水平方向に中央揃えされます。これは符尾側のアーティキュレーションにも適用されます。ただし、アーティキュレーションがスタッカートまたはスタッカティッシモのみの場合は例外となり、このときアーティキュレーションは符尾に中央揃えされます。