プロジェクトテンプレートのカテゴリーによって異なる括弧

新規プロジェクトを開始する際に選択したプロジェクトテンプレートによって、譜表がくくられる括弧は異なります。これはあとでプロジェクトのプレーヤーを変更しても変更されません。たとえば、室内楽のテンプレートを使用してプロジェクトを開始した場合、すべての譜表は大括弧でくくられます。

Dorico Pro で使用できるテンプレートのカテゴリーを以下に示します。これらのテンプレートでは、「浄書 (Engrave)」 > 「浄書オプション (Engraving Options)」「大括弧と中括弧 (Brackets and Braces)」ページで、テンプレートに適切なアンサンブルタイプが自動的に選択され、譜表が別々の方法で自動的に括弧でくくられます。

補足
  • ピアノなど、大譜表を使用する楽器は常に大括弧から除外されます。またそれらの楽器が大括弧でくくられたグループ内に配置された場合は、別の大括弧でくくられます。

  • 大括弧を表示するには、隣接する楽器が少なくとも 2 つは必要です。

オーケストラ (Orchestral)

弦楽器、木管楽器、金管楽器、打楽器など、ほとんどの西洋楽器を含む大編成のアンサンブルです。

オーケストラのテンプレートでは、譜表はインストゥルメントファミリーごとに大括弧でくくられます。たとえば、隣接する弦楽器は、隣接する木管楽器とは別の大括弧でくくられます。

バンド (Band)

木管楽器や金管楽器などの管楽器を主に含む大編成のアンサンブルで、場合によっては打楽器や、弦楽器、ギターなどの他の楽器も含みます。

バンドのテンプレートの種類によって、大括弧でのくくり方も異なります。たとえば、コンサートバンドのテンプレートでは木管楽器と金管楽器が別々の大括弧でくくられますが、ブラスバンドのテンプレートでは金管楽器がインストゥルメントタイプごとに大括弧でくくられます (ただし、ホルンとトランペットは同じ大括弧に含まれます)。スコア内のその他すべてのインストゥルメントは、インストゥルメントファミリーごとに大括弧でくくられます。また、打楽器とティンパニは個別に大括弧でくくられます。

ジャズ (Jazz)

ジャズの演奏に一般的に使用される、人気のアンサンブルです。

小編成のジャズのテンプレートでは、譜表は大括弧でくくられません。大譜表を使用するインストゥルメントには中括弧が表示されます。ビッグバンドのテンプレートでは、「ビッグバンド (Big band)」アンサンブルタイプの大括弧が使用されます。

室内楽 (Chamber)

一般的に、プレーヤーが少数しかいない小編成のアンサンブルです。

室内楽のテンプレートでは、インストゥルメントファミリーに関係なく、プロジェクト内のすべての譜表が 1 つの大括弧でくくられます。

合唱および声楽 (Choral and Vocal)

人気の合唱編成などの声部を含むアンサンブルです。

合唱および声楽のテンプレートでは、譜表はインストゥルメントファミリーごとに大括弧でくくられます。たとえば、隣接する声部の譜表は、伴奏を行なうインストゥルメントとは別の大括弧でくくられます。ただし、声部の譜表は小節線で結合されません。

ソロ (Solo)

単一のプレーヤーまたはインストゥルメントのみを含むアンサンブルです。

ソロのテンプレートでは、譜表は大括弧でくくられません。大譜表を使用するインストゥルメントには中括弧が表示されます。