タチェット

タチェットとは、プレーヤーがフロー全体で何も演奏しないことを表わす指示で、交響曲の楽章や映画スコアのキューなどに使用されます。Dorico Pro では、タチェットを自動的に生成できます。

Dorico Pro では、以下の条件が満たされるとパートレイアウトのフローにタチェットが表示されます。

  • 演奏がないフローからプレーヤーが削除されている。

  • パートレイアウトのマスターページフレームチェーンにフローが割り当てられている。

  • パートレイアウトの同じページで複数のフローが許可されている。

  • パートレイアウトにタチェットを表示するように選択している。

図: 2 番めのフローでプレーヤーがタチェットになっているパートレイアウトの抜粋

浄書モードでは、タチェットは組段のように機能します。つまり、「譜表のスペーシング (Staff Spacing)」がオンになっている場合、譜表のスペーシングのハンドルが独自に表示されます。これにより、個々のタチェットとそのフロー見出しを上下に動かすことができます。また、タチェットの最初に組段区切りやフレーム区切りを挿入することもできます。

補足

フレームの最初または最後の組段がタチェットのページで「譜表のスペーシングをコピー (Copy Staff Spacing)」「フレームをロック (Lock Frame)」を使用することはおすすめしません。これは、タチェットには小節が含まれておらず、フレームコンテンツをロックするための組段区切りやフレーム区切りをタチェットの終わりに挿入できないためです。

タチェットに表示されるテキストとタチェットの上下の余白は、レイアウトごとに個別に変更できます。

また、タチェットのプロジェクト全体の外観とデザインは、「浄書 (Engrave)」 > 「浄書オプション (Engraving Options)」「タチェット (Tacets)」ページ、および「浄書 (Engrave)」 > 「パラグラフスタイル (Paragraph Styles)」でパラグラフスタイルの「タチェット (Tacets)」の形式設定を行なうことでさらにカスタマイズできます。