小節リピート記号

小節リピート記号は、同じ内容の記譜を省略し、前の小節の音符や記譜記号を正確に繰り返すことを指示するものです。小節リピート記号は 1 小節、2 小節、または 4 小節の集合で構成されます。

たとえば、1 小節リピート記号は 1 小節内の音符や記譜記号の繰り返しを示し、領域内のすべての小節がそれぞれ同じ内容を繰り返すことを意味します。4 小節リピート記号はその前の 4 小節に含まれる音符や記譜記号の繰り返しを示します。

1. 1 小節リピート領域
2. 2 小節リピート領域
3. 4 小節リピート領域

この省略表現の記譜は繰り返しの多い楽譜を読みやすくします。演奏者は繰り返しのフレーズを 1 度読むだけでよく、あとは単に何回繰り返すか数えれば済みます。小節リピート記号は、通常、同等の内容の完全に記譜された小節より幅が狭くなるため、水平方向のスペースの節約にもなります。

Dorico Elements では、小節リピート記号の表示には小節リピート領域が使用されます。つまり、領域を埋めるために必要な数の小節リピート記号が自動的に表示されます。

記譜モードでは、それぞれの領域の開始位置と終了位置にハンドルがあり、これを使用して領域の移動や長さの変更が行なえます。

開始/終了ハンドルが表示された小節リピート領域

初期設定では、小節リピート領域は色付きの背景で強調表示されています。ズームアウトすると、強調表示の不透明度が上がります。これはフルスコアレイアウトをギャレービューで見るとき特に便利です。 このような強調表示は注釈と見なされ、初期設定では印刷されません。また画面上の表示/非表示も切り替えられます。

また、小節リピート領域は隣り合わせても使用できます。たとえば 2 小節リピート記号を最初のフレーズの繰り返しに使用し、次に 4 小節リピート記号でこの全体のフレーズを繰り返すことを指示できます。2 つの異なる小節リピート領域が隣り合う場合、個々の領域が識別できるように、それぞれ異なる強調色で表示されます。

4. 2 つの小節リピート領域が隣り合うフレーズ

小節リピートのチュートリアル動画 (英語)