タイムコード

タイムコードは通常ビデオとの関連において、時間上の正確な位置を示します。これを使用すると、音楽と動画など複数の要素間の正確な同期を行なえるようになり、基準ツールとしても使用できます。

タイムコードは hh:mm:ss:ff の形式で表示されます。これは時間、分、秒、フレームをそれぞれ 2 桁で表わすものです。

図: タイムコードの譜表に表示されるタイムコード

Dorico Elements では、タイムコードのタイプに以下のいずれかを指定できます。

ノンドロップフレームのタイムコード

すべてのフレームは前のフレームから順番に番号付けされ、フレーム番号のスキップはありません。

ノンドロップフレームのタイムコードには、末尾テキストとして「fps」が表示され、秒とフレームの区切り文字には、「00:00:01:05」のようにコロンが使用されます。

ドロップフレームのタイムコード

29.97fps と 30fps のフレームレートの差を埋め合わせるためにフレーム番号の一部がスキップされます。10 分ごとを除く毎分ごとに、フレームカウントからタイムコード番号が 2 つ飛ばされます。

ドロップフレームのタイムコードには、末尾テキストとして「dfps」が表示され、秒とフレームの区切り文字には、「00:00:01;05」のようにセミコロンが使用されます。

Dorico Elements においてタイムコードはフロー固有のものです。つまり、フローごとに他のフローとは完全に別個のタイムコードを設定できます。タイムコードは「ビデオのプロパティ (Video Properties)」ダイアログで設定できます。これはビデオを使用しないフローにも行なえます。

補足

設定モードの「フロー (Flows)」パネルのフローカードに表示されるタイムコードは、フローの開始位置のタイムコードを反映します。これは「ビデオのプロパティ (Video Properties)」ダイアログで設定できるタイムコードにより変化します。たとえば、「タイムコードの開始位置 (Timecode start)」02:00:00:00 に設定しつつ、「フローのアタッチメント位置 (Flow attachment position)」を 4 分音符の 8 拍と設定して、テンポが 60bpm である場合、フローカードに表示されるタイムコードは「01:59:52:00」になります。

タイムコードは、専用の 1 線譜に異なる間隔で表示できます。さらに、トランスポートウィンドウに表示するタイムは、初期設定で表示される経過時間からタイムコードに変更できます。