オーディオエンジン出力

「オーディオエンジン出力 (Audio Engine Output)」セクションには、Cubase オーディオエンジンの出力に関するすべての設定が含まれます。

  1. サンプリングレート (Sample Rate)

    補足

    このパラメーターは非圧縮のオーディオファイル形式と FLAC ファイルのみに使用できます。

    書き出すオーディオの周波数範囲を選択できます。プロジェクトのサンプリングレートより低い値に設定した場合、オーディオのクオリティーは低下し、高域が減衰します。プロジェクトのサンプリングレートより高い値に設定した場合、ファイルサイズは増加しますが、オーディオのクオリティーは向上しません。CD に書き込む場合、オーディオ CD で使用されるサンプリングレート 44.100kHz を選択する必要があります。

  2. ビット解像度 (Bit Depth)

    補足

    このパラメーターは非圧縮のオーディオファイル形式と FLAC ファイルのみに使用できます。

    8 ビット、16 ビット、24 ビット、32 ビット、32 ビット浮動小数点、および 64 浮動小数点を選択できます。ミックスダウンファイルを Cubase に再読み込みする予定の場合、「スタジオ設定 (Studio Setup)」ダイアログの「プロセシング精度 (Processing Precision)」設定に応じて、32 ビット浮動小数点または64 ビット浮動小数点を選択します。32 ビット浮動小数点ファイルのサイズは、16 ビットファイルの 2 倍です。CD に書き込む場合、CD オーディオは常に 16 ビットであるため、16 ビットオプションを使用してください。この場合、ディザリングをおすすめします。UV22HR ディザリングプラグインを有効にすると、クオンタイズノイズの影響が減り、オーディオを 16 ビットに変換する際にノイズが入るのを防ぐことができます。8 ビット形式はオーディオ品質が低下するため、必要のない限り使用しないでください。

  3. 実時間で書き出す (Real-Time Export)

    ミックスダウンファイルを実時間で書き出します。少なくとも通常の再生と同じ時間がかかります。一部の VST プラグイン、外部インストゥルメント、およびエフェクトでは、実時間での書き出しによって、ミックスダウンを適切に実行するための時間を十分確保できるようにする必要があります。詳細については、プラグインの製造元に問い合わせてください。

    Cubase Pro のみ: 1 つのチャンネルを実時間で書き出す場合、プログレスダイアログに「試聴時ボリューム (Audition Volume)」フェーダーが表示されます。これを使用して Control Room ボリュームを調整できます。

    補足

    コンピューターの CPU とディスクの速度が原因で、実時間ですべてのチャンネルを同時に書き出しできない場合、処理は自動的に停止し、チャンネルの数を減らして再度処理が開始されます。そのあと、ファイルの次のグループが書き出されます。選択したすべてのチャンネルを書き出すまで、必要に応じてこの手順が繰り返されます。

  4. モノラルダウンミックス (Mono Downmix)

    Cubase Artist では、このオプションはステレオバスの 2 つのチャンネルを 1 つのモノラルファイルにダウンミックスします。Cubase Pro では、このオプションはステレオまたはサラウンドチャンネル、またはバスのすべてのサブチャンネルを 1 つのモノラルファイルにダウンミックスします。

    ステレオの場合、クリッピングを防ぐために、「プロジェクト設定 (Project Setup)」ダイアログで定義されているパンニングのレベル補正が適用されます。サラウンドの場合  (Cubase Pro のみ)、チャンネルはミックスされ、使用されるチャンネル数で分割されます (5.1 チャンネルの場合 = (L+R+C+LFE+Ls+Rs)÷6)。

  5. チャンネルを分割 (Split Channels)

    ステレオバスの 2 つのチャンネルまたはマルチチャンネルバスのすべてのサブチャンネル (Cubase Pro のみ) を 1 つのモノラルファイルに書き出します。

  6. L/Rチャンネル (L/R Channels)

    マルチチャンネルバスの左右のサブチャンネルのみをステレオファイルに書き出します (Cubase Pro のみ)