MIDI トラックを別のコンピューターの VSTi にルーティングする

MIDI トラックをあるコンピューターから別のコンピューターの VST インストゥルメントにルーティングできます。これにより、1 台のコンピューターを再生と録音に使用しながら、もう 1 台のコンピューターを VSTi ラックとして使用できます。

手順

  1. コンピューター 1 の MIDI トラックで MIDI 録音を行ないます。
  2. MIDI 録音が終了したら、その MIDI トラックの MIDI 出力先に「VST System Link」の「MIDI port 1」を選択します。
  3. コンピューター 2 で「VST インストゥルメント (VST Instruments)」ウィンドウを開き、ラックの最初のスロットにインストゥルメントを割り当てます。
  4. VST インストゥルメントチャンネルを、希望する出力バスにルーティングします。

    コンピューター 1 をメインのミキシングコンピューターとする場合、ここではコンピューター 1 に接続された「VST System Link」の出力バスの 1 つに接続します。

  5. コンピューター 2 のプロジェクトウィンドウで新しい MIDI トラックを作成し、そのトラックの MIDI 出力先に、起動した VST インストゥルメントを割り当てます。
  6. そのトラックの MIDI 入力ポートとして「VST System Link」の「port 1」を選択します。

    これで、コンピューター 1 の MIDI トラックの出力は、コンピューター 2 で VST インストゥルメントにルーティングされた MIDI トラックに送られます。

  7. コンピューター 2 の MIDI トラックのモニタリング機能をオンにします。これで、コンピューター 2 は、入力されるすべての MIDI データを受信し、それに応答できるようになります。

    Cubase で、トラックリストかインスペクター「モニタリング (Monitor)」ボタンをクリックします。

  8. コンピューター 1 で再生を開始します。

    コンピューター 1 の MIDI トラックのデータが、コンピューター 2 に起動した VST インストゥルメントに送信されます。

結果

この方法を利用すると、比較的パフォーマンスの低いコンピューターでも同時に多数の VST インストゥルメントを使用できます。これによって、サウンドのパレットが大きく広がるでしょう。VST System Link では、MIDI データもサンプル単位の精度で扱えます。これまでに開発されたどんなハードウェア MIDI インターフェースよりも、はるかに正確なタイミングが得られます。