新機能

Cubase には多くの新機能が搭載されています。最も重要な改良についての情報と、それに対応する説明へのリンクを以下に記載します。

追加された新機能: バージョン 10.5.20

範囲とイベントの編集の強化
複数のバスの削除
  • 「オーディオコネクション (Audio Connections)」ウィンドウで、複数の入力バスまたは出力バスを同時に削除できるようになりました。「バスを削除する」を参照してください。

強化されたダイレクトオフラインプロセシング
プラグインレポート
  • VST プラグインマネージャーを使用して、システムにインストールされたプラグインに関する詳しい情報が記載された詳細なプラグインレポートを作成できるようになりました。「VST プラグインマネージャーウィンドウ」を参照してください。

イベントの不透明度の調節
  • 新しい環境設定である「イベントの不透明度 (Event Opacity)」を使用すると、イベントの背景の透過度をカスタマイズできます。「イベントの表示 (Event Display)」を参照してください。

レベルメーターの編集の強化
選択チャンネルにカラーを付ける

追加された新機能: バージョン 10.5.0

ハイライト

Padshop 2
  • 高い評価を受けている Steinberg のグラニュラーシンセサイザー Padshop に、よりクリエイティブなツールと音のインスピレーションが追加されました。その中心である新しいスペクトラルオシレーターは、これまで聴いたことのないサウンドスケープへの扉を開き、独自のサンプルを魅力的な音の波形へと変えることができます。新しいアルペジエーターセクションでサウンドに動きを加え、エフェクトセクションを使って最後の仕上げを行ないます。新たに追加された 100 種類のプリセットからインスピレーションを得ることも、独自のサウンドをすぐに作り始めることもできます。『Padshop 2』を参照してください。

MultiTap Delay
  • エコーにリズムを与える新しい MultiTap Delay は、ミュージシャンに必要な、インスピレーションの元となるクリエイティブなあらゆるオプションを提供します。ディレイループ 1 つにつき、最大 8 つのタップを簡単に作成して編集できます。出力全体、ディレイループのみ、さらには個々のタップに対して 1 クリックでエフェクトを追加できるほか、さまざまな特性プリセットを使用して、クリーンなデジタルディレイやクラシックなビンテージエコーユニットなどのサウンドを作成できます。このプラグインの詳細については、⁠『プラグインリファレンス』⁠「MultiTap Delay」を参照してください。

プロジェクトからトラックを読み込み (Import Tracks from Projects)
  • プロジェクト間のデータ交換、プロジェクトテンプレートの新規作成、複数のプロジェクトへの同じミックス設定の利用などが、以前よりもさらに簡単になりました。新しいトラック読み込み機能を使用すれば、グループトラック、FX トラック、フォルダートラックなどの複数のトラックタイプを別のプロジェクトから読み込んだり、読み込むトラック属性を選択したり、読み込むトラックを同じ名前の既存のトラックと自動的に一致させたりできます。「トラックを読み込む」を参照してください。

選択ツールを結合
  • 新しい「選択ツールを結合 (Combine Selection Tools)」モードでは、最も頻繁に使用する 2 つのツールを 1 つの強力な機能として結合することで、編集ワークフローを高速化できます。この新しいツールモードを有効にすると、ツールを変更することなく、オブジェクトと範囲の両方に同時に選択ツールを使用できます。スピーディーな作業が必要なときには、この「選択ツールを結合 (Combine Selection Tools)」モードが強い味方となるでしょう。「「選択ツールを結合 (Combine Selection Tools)」モード」を参照してください。

非録音時の MIDI 入力データの記録
  • 録音していないときに限って最高の演奏ができるということはありませんか?非録音時の MIDI 入力データの記録機能が一新され、すべてのプロジェクトで最高のパフォーマンスを発揮できるようになりました。Cubase では録音していないときでも MIDI 入力がキャプチャーされ、コードやメロディーを重なり合ったサイクルまたは一連の演奏として、わずか 1 クリックで復帰させることができます。さらに心強いのは、複数のトラックで演奏がキャプチャーされるという点です。だからもう心配はいりません。Cubase におまかせください。「MIDI 録音の復帰」を参照してください。

MixConsole チャンネルの色付け
  • 迅速で効率的なワークフローのためには、プロジェクトが大きくなっても見やすい状態を維持することが肝心です。MixConsole 内のすべてのチャンネルをトラックカラーで色付けする新しいオプションを使用すれば、探しているトラックを直感的に見つけることができ、ミックスに集中できます。たとえ画面から数メートル離れて座っていても、ミックスで迷うことはありません。「チャンネルコントロールにチャンネルカラーを適用する」を参照してください。

EQ を使用したスペクトラル比較
  • 周波数をクリーンアップして各インストゥルメント用に空間を作ることは、優れたミキシングの秘訣です。チャンネル EQ の新しいチャンネル比較モードを使用すると、アクションが必要な場所を特定できます。任意のトラックから 2 番めの信号を EQ にルーティングして、EQ ディスプレイ内でスペクトラルカーブを比較します。元のチャンネルと比較チャンネルの EQ コントロールを切り替えることで、現在の作業を中断することなくミックスを調節できます。「チャンネルを比較する」を参照してください。

ビデオの書き出し
  • クライアントや別のユーザーに共有するために、オーディオを含むビデオを Cubase から直接書き出せます。新しいビデオ書き出し機能では、H.264 ビデオ圧縮と 16 ビットのステレオオーディオ (44.1 または 48 kHz) を使用した MP4 としてビデオをレンダリングできます。ビデオ全体、またはロケーター範囲内の一場面だけを書き出しできるほか、次の制作工程のためにタイムコードを追加することもできます。「ビデオの書き出し」を参照してください。

その他の新機能

スコアエディターの改良
  • Cubase Pro のみ: 改良によってスコアエディターがより強力になりました。音符の挿入時や移動時に小節と拍の位置を表示できるようになったほか、スコアに休符やリピートマーカーを配置する際に、新しく「イベント移動の制約 (Event Movement Restrictions)」を使用できるようになりました。また、マウスホイールを使用して、選択した音符をすばやく簡単に移動できるようになりました。「スコアのレイアウトと印刷」を参照してください。

LUFS ノーマライズ
  • 最大ピークレベルでノーマライズするかわりに、EBU 推奨 R 128 に従って、統合ラウドネス値を参照として使用できるようになりました。「ノーマライズ」を参照してください。

マクロの簡単な作成
  • 「マクロ (Macros)」セクションに新たな機能が追加されました。全体像を把握しやすいよう「マクロ (Macros)」セクションのサイズを変更したり、マクロ内でキーボードショートカットを上下に移動したり、1 クリックでマクロを複製したりできます。「「マクロ (Macros)」セクション」を参照してください。

セーフモード
フォルダートラックの追加時にトラック名を入力する
サイクルモードの有効化に関する新しい環境設定
  • 新しい環境設定である「ルーラー上部のロケーター範囲をクリックすると、サイクルがオン (Clicking Locator Range in Upper Part of the Ruler Activates Cycle)」を使用すると、ルーラー上部のロケーター範囲をクリックしたときにサイクルモードのオン/オフを切り替える機能を無効にできます。「トランスポート」を参照してください。