コームフィルターサウンドパラメーター



Damping

コームフィルターへのフィードバック信号に作用する 6 dB/oct のローパスフィルターです。このフィルター効果によってサウンドは減衰していく中でしだいにソフトになります。つまり、ギターの爪弾き同様、高い倍音成分が低い倍音成分よりも早く減衰します。

  • この値が低いと効果が強くなります。

    フィルターを完全にオープンにした場合 (この値が最大値のとき)、倍音成分はそのままです。サウンドは減衰に伴ってソフトになりません。

Level

コームフィルターへ入力されるインパルスレベルを設定します。初期設定では、このパラメーターはエンベロープ 2 で変調されるように設定されています。つまり、エンベロープ 2 はインパルスのレベルエンベロープとして使用されています。

  • 弦楽器のサウンドには、早いアタック、非常に短いディケイ、そしてサステインの無いエンベロープが適当です。また他のサウンドでは、それぞれのサウンドに適したエンベロープが必要です。

    アタックやサステインの値を上げてみると、コームフィルターの音をインパルスと共に聴いてみることができます。

Crackle

ノイズを直接コームフィルターに送り込む機能です。少量のノイズは不規則な印象のクラックリングを作り出します。値を高くすると、ノイズサウンドがより顕著になります。

Feedback

コームフィルターへ送り返す信号の量 (フィードバックレベル) を設定します。

  • 「Feedback」値をゼロに設定 (12 時方向) すると、事実上、コームフィルターサウンドがオフとなり、フィードバックはなくなります。

  • 「Feedback」を正の値に設定するとフィードバック音を生成し、値を大きくするほど、ディケイが長くなります。

  • 「Feedback」を負の値に設定すると、うつろな感じの 1 オクターブ下のサウンドが生成されます。やはり値を低くするほど、ディケイが長くなります。

Detune

3 基の並列したコームフィルターのノッチ周波数のオフセットを設定します。実質的に各フィードバック音のピッチが変わります。低く設定すると、コーラスのようなディチューン効果が得られます。また高い設定では、広い間隔で 3 種類の音がずれて聞こえます。

Pitch、Fine

最終的な音のピッチを決定します。これらはインパルスとコームフィルターサウンド両方のピッチに影響します。

Key Tracking

コームフィルターサウンドに、減算方式のシンセのフィルターのようなキートラック機能を適用するかどうかを設定できます。これは、通常の減算方式シンセのフィルターでのキートラックの切り替えに似た方法で、コームフィルターのサウンドに影響します。

Portamento

演奏するノート間でピッチをグライドする (段階的ではなく連続的につなぐ) ことができます。このノブを使用して、現在のノートから、次のノートへピッチをグライドする時間を設定します。ノブを時計方向に回すとグライドタイムが長くなります。

「Mode」スイッチを使用すると、レガート演奏の場合にのみグライドを適用できます (スイッチを「Legato」側に設定)。レガートとは、まだ鍵盤を押さえたまま次のノートを演奏することを意味します。レガートモードはモノフォニック (単声) のパートでだけ機能することに注意してください。